女子が「男の乳首を舐める」のは当たり前になりつつある!?
安田:わかめさんの作品も含めて、女性が考える痴女って、結構乱暴なんですよね。オラオラっぽい。むしろ二村さんが描く痴女のほうが女性らしい。
日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』(幻冬舎)が話題に
【山本わかめ氏】
SODクリエイト所属。2014年に『素人男子をトイレで逆レイプ…したら逆に感謝されちゃいました!』でデビュー。逆レイプ作品を得意とし、注目される女性監督
【安田理央氏】
フリーライター、アダルトメディア研究家。新刊『痴女の誕生 アダルトメディアは女性をどう描いてきたのか』(太田出版)で、AVなどで描かれる女性像の変遷を検証
― 調査研究[痴女]はなぜ増えたのか ―
二村:僕が妄想で思い描く痴女は、恥ずかしがるんですよ。キスしてたら顔が赤くなっちゃって興奮して思わず騎乗位しちゃう、みたいな。それはそれで童貞くさいな(笑)。
安田:男性監督が描く痴女って、超高級ソープ嬢っぽくなっちゃうんですよね。でも実際に女性監督が描く痴女は、もっと攻撃的で荒々しい。
山本:オラオラ系ですね。
安田:普通に考えると二村さんの思う痴女のほうが男性っぽくなりそうなのに。
山本:いじめられて嫌がっているのに、それでもチンコが勃っているというのが見たいんです。それもいかにもM男じゃなくて、普通の男性がそうなっているという。
二村:清楚そうな女を男が責めて、「口では嫌がってるのに、こんなに濡れてるじゃないか」っていう男の妄想のちょうど逆ですよね。
安田:女性の痴女化はもっと進んだほうがいいと思いますか?
二村:普段から「ヤラせて」とか言ってるのはエロくないけど、好きな男と一対一になったときには性に対してアグレッシブになったほうがいいと思うし、それに対して男も萎えないでほしい。男性が優位じゃないとダメというプレッシャーから解放されて、リバーシブルに楽しめるようになったほうが、男女とも幸せだと思うんですよね。
山本:私はむしろ男性がもっとセックスが好きだったら、と思います。自分を含めて、私の周りの女子はみんな性欲が旺盛で、不満を持っています。
安田:男性のほうももっと痴女になれと(笑)。う~ん、もはや女性が痴女であることは当たり前になってるんですね……。
【二村ヒトシ氏】
AV監督。痴女モノをはじめ、レズや女装などジェンダーを超えた作品多数。湯山玲子との対談『
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