スポーツ

ホーガンがWWEと“絶縁”した日――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第140回

 全9試合中、第6試合というポジションでラインナップされたホーガン対ヨコヅナのWWE世界選手権は、カメラマンに変装した悪党マネジャーのハービー・ウィップルマンがホーガンの顔に“火の玉”をぶつけ、ヨコヅナがレッグドロップでホーガンをフォール。約2カ月ぶりに同王座奪回に成功した。  この日、ホーガンとビンスのあいだでどんな話し合いがあったのかは不明だが、ホーガンはこの試合を最後にWWEと絶縁。それから1年後の翌1994年6月、ライバル団体WCWに移籍した。  メインイベント終了後には“キング――”トーナメント優勝者ブレットへの王冠とケープの授与式がおこなわれ、このセレモニーに“テネシーの王様”ジェリー・ローラーが乱入。このふたりの大乱闘シーンがPPVのラストシーンとなった。  ホーガンが出場したタイトルマッチが“前座”のポジションに追いやられ、トーナメント決勝戦がメインイベントにレイアウトされるという状況をだれよりも強く望んでいたのはほかでもないブレットだった。“ホーガン不在”のWWEがついに現実のものとして動きはじめた。(つづく)
斎藤文彦

斎藤文彦

※この連載は月~金で毎日更新されます 文/斎藤文彦 イラスト/おはつ ※斎藤文彦さんへの質問メールは、こちら(https://nikkan-spa.jp/inquiry)に! 件名に「フミ斎藤のプロレス講座」と書いたうえで、お送りください。
1
2
3
おすすめ記事
ハッシュタグ