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北海道のゴルフ場を「爆買い」する中国人。北の大地も狙われている?

中国人がゴルフ場を買う本当の目的

 中国マネーが道内ゴルフ場の買収に意欲を見せているのは、増大している中国人観光客を対象にした、ゴルフをセットにした旅行プランの需要が高まると見ているようです。中には、金に糸目をつけずにマイ・ゴルフ場としてコースを探している富裕層もいるといいます。  さらにもう一つ、中国が道内の森林を買っているのは水資源が目的ですが、勝手に川や沢から水を採取することはできないため、牧場やゴルフ場を取得して地下水をくみ上げようという狙いもあるようです。実際、地下水のくみ上げに関しては規制がなく、水脈を探し当てれば自由に水を確保することができるのです。  また、世界的な食糧不足が確実にやってくるとして、道内で農業ができる土地を確保しておこうという思惑もあるようです。ゴルフ場を農業用地に転用する目的で取得しようというのです。我々はゴルフ場といったらゴルフ場の価値しかないと思っていますが、彼らは木や池があって整地されていて開墾の必要もない農業用地として適していると見ています。水と農業は、中国系資本が道内の土地を買収する大きな動機になっているのです。

「中国けしからん!」と憤る前に

 問題なのは、こうした問題があるにもかかわらず無為無策の行政機関と政治家です。中国の大金持ちや特権階級が、冷え切った日本の不動産市場や金の欲しい連中を見透かすように、札びらを切って土地を買収する。これを、日本社会に「中国頼み」の構図を作り上げる中国側の間接的な侵略工作の成果と見ることもできるでしょう。  しかし、そもそもこれは我々日本人、日本社会が長年にわたり自ら蒔いてきた種が結実した結果ではないでしょうか。政治家の売国的な手引きや政策決定、行政の無責任な対応……。すべては日本側の自業自得と思えてなりません。「中国けしからん!」と叫ぶ前に、自らの足元を見つめ直す。それこそが今、我々に求められていることだと私は考えます。 【砂澤陣(すなざわ・じん)】 昭和38(1963)年生まれ。彫刻家砂澤ビッキの長男。ビッキ文様を継承するとともに、ビッキ作品の修復・保全活動、さらに自らも木工製品の制作を手がける他、注染で仕上げる「日本手拭い」の図案も手がけている。ブログ「後進民族アイヌ」でアイヌの自立を訴え、アイヌ利権とアイヌ史研究の偏向性の問題を告発し続けている。最新刊は『北海道が危ない!』(育鵬社)。 取材・文/日刊SPA!編集部
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北海道が危ない!

アイヌ利権、政治家と役所との癒着etc…。北の大地を蝕む衝撃の実態を告発!

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