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お坊さんの修行ってどれだけ厳しいの?「与えられるのは一畳のスペースのみ、そこで何年間も…」

規則正しく生活するのが第一歩

 Aさんの実家はある地方の寺。ゆくゆくは実家を継ぐつもりだが、大学を卒業後は、関東地方のそこそこ大きなお寺に修行で入ったという。  俗世から仏門に入り、まずは何が大変だったのだろう。 「生活リズムに慣れるまでがツラかったですね。朝は毎日4時30分に起床。私は大学時代、オールでお酒を飲んだり、一般的な学生と同じように遊んでいましたので。規則正しくするという当たり前のことが苦痛でした」  社会人になりたての新卒であれば、多かれ少なかれ直面するのが生活リズムの違い。さらに、お坊さんの場合はこのような生活になるという。 「携帯電話はもちろん、私物もすべて取り上げられてしまいます。与えられるのは、たった一畳のスペースのみです……」  現在は、スマホで気軽にメールや電話、ネットができる時代である。寂しくはなかったのだろうか? 「私の修行先はそこそこ大きいお寺でしたので、一緒に生活する仲間たちも多かったんです。みんなで雑魚寝をして、部活の合宿のような雰囲気のなか、励まし合っていました。それを何年もずっと続けていくイメージです」  たった一畳のスペースで生活し続けるのは精神的にも厳しい。お寺の外に出て息抜きをする機会などはあるのだろうか。 「最初のうちはお寺の敷地から出ることさえ許されません。ですが、年数を重ねるごとに外へ出る機会も増えていきます。たまにコンビニでお菓子を買ったりするのが楽しみでした」  とはいえ、部活の合宿であれば、数週間程度のものだろう。何年も続けるとなれば、逃げ出したくもなるはずだ……。
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修行から逃げた人はどうする?
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