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三谷幸喜ら舞台出身監督になぜか愛される――女優・岸井ゆきの「女優をしていなかったら今でも皿洗いのバイトをしてた」

岸井ゆきの04――もし女優をしていなかったり、ここまで続けていなかったら何をしていたと思います? 岸井:何をやっても続かなそうな気がするんですけど(笑)。一応、この仕事をする前はバリスタになろうと思ってました。コーヒーをいれるお仕事に……でも、私、飲むほうが好きだからそれも続いてないかも(笑)。あと、皿洗いのバイトもしてて。皿洗いだったらいくらでもできます。 ――皿洗いですか。 岸井:そうですね、だから、今でもどこかの厨房で、お皿洗いをしていたと思います。皿洗いって本気でやろうとすると、手の皮がむけるんですよ。でも、1回むけちゃうと、もうむけなくて、けっこう大変で。 ――では、そこから女優一本でやっていこうと決心した瞬間はいつですか? 岸井:デビューしてすぐの頃、すごく、行き詰まって、自分が何をしたいのか、わからなくなったときがあったんです。そういうときに舞台のお仕事で声をかけてもらって、役をいただいて。何本か生でお芝居をするなかで、「あ、私これがやりたいんだ」って自然と思うようになりました。 ――舞台のお仕事を多くされているので、よく演技派と呼ばれることもありますけど…。 岸井:いやもう(笑)。 ――くすぐったいですか? 岸井:そうですねぇ。あのなんとか派、個性派とか、演技派…じゃなくて大丈夫って気持ちはあります。普通に役者、俳優で。 ――でも、『真田丸』も三谷幸喜さんですが、これだけ舞台出身の監督とかに重宝されて、何か自分のなかでそう呼ばれる能力というか、自信がある武器があったりしますか。 岸井:えーなんですかね。……うーん背が小さいから(笑)?うーん、なんででしょう、わかんないですね…でも、とにかく一生懸命にやっているのを見ていただいたのかなぁと思います(笑)。 <取材・文/井野祐真(本誌) 撮影/高坂結葵>
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◆「おじいちゃん、死んじゃったって。」は、11月4日より東京・テアトル新宿ほか全国でロードショー。
岩松了、美保純、岡山天音、水野美紀、光石研、小野花梨らが出演。現在開幕中の「第30回東京国際映画祭」の日本映画スプラッシュ部門に出品される
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