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『逃げ恥』以降加熱する“バズるドラマ”、テレ朝新枠『オトナ高校』はスクショも意識?

スマホ視聴者の“スクショ”も意識か? 進化したモノローグシーン

 また、この『オトナ高校』においては、ネットとの親和性が深く感じられるひとつの大きな特徴がある。それは、主演・三浦春馬が演じる“東大卒のエリート30歳童貞”荒川英人(あらかわ・えいと)のモノローグシーンの作られ方だ。
オトナ高校

画像提供・テレビ朝日

 作品のファンからは“ピンク英人”としてTwitter上などで話題となっているこのシーン。ピンクの背景のなか、白い照明で映し出されるセリフの文字起こしとともに、主人公・英人がさまざまな感情にもとづく心の声を吐露している。  三浦春馬による七色の表情と振り切った演技も手伝い、これまでに見たことがないような斬新なモノローグシーンに仕上がっているのだが、その作られ方はまるで、若いスマホユーザーたちによる“スクショ”(スクリーンショット)を意識しているようだ。  昨今SNS上では、テレビのワンシーンのキャプチャが“素材”のように広く拡散される事例が多く見られる。  “画面上に出ている人物”と、その下に出ている“テロップや字幕で表示されている言葉”が絶妙にマッチしており、なおかつそのシーンを送る(投稿する)こと自体がSNS上でのコミュニケーションになる、というのが拡散される主な条件。  当然、著作権などを鑑みるとグレーな行為といえるのだが、事実として、若い層のスマホユーザーたちはそういったテレビのキャプチャ画面をスタンプのように送ったり投稿したりすることでコミュニケーションを楽しみ、またテレビのコンテンツに新たな楽しみ方を見出している。  つまり、「バズるドラマ」においては、セリフなどの“文字要素”をいかにネットユーザーたちに楽しんでもらえるか、ということも実は重要な要素になってくるのだ。
オトナ高校

画像提供・テレビ朝日

 『オトナ高校』の“ピンク英人”については、すでにTwitter上では「使い勝手がいい」「スタンプにして欲しい」といった声が散見され人気を博している。もちろん、テレビ局の制作サイドが“スクショ”を推奨するようなことはないのだが、このシーンが制作された背景や“ネットとの親和性”を考えたのかについても、前出の貴島プロデューサーに聞いてみた。 「『オトナ高校』の大きな特徴である、“心の声がダダ漏れ”のモノローグシーン。どう映像にしていくか、監督、そして主演の三浦春馬さんとも真剣に話し合いました。  土曜ナイトドラマという新枠に挑戦するにあたり、やはりモノローグも今までにない試みをしていきたいという気持ちがあり、“英人の脳内”を映像化したら面白いんじゃないかという案が出たんです。三浦春馬さんがご自身で言う“脳内リトル英人”が暴れれば暴れるほど、普段すましてカッコつけている“エリート英人”とのギャップが面白くなるのではないか、という話になりました。  ピンク色の脳内世界に文字テロップを入れたのは、“心の中のネット掲示板”のイメージですね。たとえば、物凄く嬉しいことがあったとき、表面上は礼儀正しくお礼を述べたり謙遜したりしていても、心の中のネット掲示板は『キターーーーーー!』と歓喜している文字が激しく流れるようなイメージがありまして。  ネットとの親和性を考えた…というよりは、『現代人の心の中ってこうじゃないかな?』という妄想が強いですね。それがもしネット世代の視聴者の皆様に受け入れていただけたなら、とても嬉しいことだと思います」  11月4日、日本シリーズの大幅な中継延長によって放送休止となった際には、Twitter上で“落胆の声”が大量に書き込まれたという『オトナ高校』。  SNS世代・スマホ世代から絶大な支持を受けていることがうかがえるが、“心の中のネット掲示板”とある通り、その制作手法のなかには、やはりネットが浸透して以降のコミュニケーションが前提としてあったようだ。<取材・文/日刊SPA!取材班>
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