恋愛・結婚

旧統一教会の合同結婚式で結ばれた日本人カップル3組を直撃――子供の頃からの揺るぎない信仰はどうして生まれた?

 前回、日刊SPA!では世界平和統一家庭連合(以下、旧統一教会)の「合同結婚式」に参加する新婚カップルのインタビュー「旧統一教会の合同結婚式で結ばれた日本人カップル3組を直撃――婚前恋愛の禁止、宗教への偏見に何を考える?」をお届けした。かつて霊感商法などが社会問題化したこともあり、とかく物々しいイメージがつきまとう旧統一教会だが、カップルたちの素顔は拍子抜けするほど普通の若者であった。そして今回は、よりディープに信仰に身を捧げる3組をご紹介する。

 なお、インタビューに答えてくれたのは、いずれも「二世」と呼ばれるカップルたち。二世とは親が旧統一教会の信者で、自身も産まれたときから教義に囲まれて育った信者のこと。現在、旧統一教会ではこの二世信者たちが急増中なのだ。

CASE #04■自由恋愛で幸せになるイメージが湧かないんです


新郎:O・Y(21歳・大学生)
新婦:N・F(22歳・大学生)


 近年、信者が合同結婚式に至るまでのプロセスは非常に合理的になっている。一番多いのはネットを使った方法。まずは自分の写真やプロフィールを教団のマッチングサイトにアップし、同時に結婚希望相手の条件を記入する。まるで「お見合いサイト」のようではないか。そして中には以前からの知り合いが結婚に至るケースもある。現在大学生の2人は、中学の頃から同じ教会に通っていたという。

O・Y:自分たちで言うのもアレですけど、僕たち2人は教会の中でもわりと活動を頑張っていたほうだと思う。僕たちは二世だから、両親も同じ教会に通っているわけですよ。それで親同士も仲がよかった。そんな中、僕の親が祝福の話をこちらのご両親に持っていき、「それでは改めて当人同士で会ってみないか」ということになった。それが今年の4月です。

──システム上はお見合いに近い印象ですが、相手のことを知っていると逆に気まずくないんですか?

O・Y:正直言うと、最初は妙な違和感がありましたね。よく知っている相手なだけに。

N・F:最初にお父さんから「ちょっと近いけど、いい?」って言われたんです。私も「いいよ」って答えたんですけど、さすがに近すぎてビックリ。父は結構顔が広いほうで、全国に知り合いがいるんですよ。「それなのに、こんな近く!?」って(笑)。

O・Y:話はトントン拍子で進みました。普通だったら、「この人と交流していいですか?」ってまず親に確認を取るんですけど、「どのタイミングで約婚(婚約)してもいい」という話にいきなりなったので。もうその時点で決まったようなものです。ただ僕たちの場合、「兄弟姉妹」という間柄で育ってきたので、ここから少しずつ本物の「夫婦」になっていかなくてはいけないと思いますけど。

──どういう家庭を築きたい?

N・F:仲がいい家庭。相手のイラッとするところすら認め合いたいです。今だから暴露しちゃうと、中高生のときは結構イラっと来ることがあったんですよね(笑)。この人は、張り切りすぎて話を勝手に進めるところがあったんですよ。うちの教会は女の子が多かったんですけど、そういう独り相撲な感じが「なんで~?」って女子に不評だったんです。

O・Y:ショックだな。今、初めて知ったよ(苦笑)。

──合同結婚式に参加するよりも、普通に相手と出会って、恋愛して、結婚するというプロセスのほうが自然なのでは?

N・F:私たち、両親が4人とも合同結婚式を経験しているんです。本当に幸せを願うなら、ここで祝福を受けたほうが絶対にいい。自由恋愛で幸せになるイメージが湧かないんです。同じ価値観を持った人たちの間で積み上げていく価値観や幸福。それは何物にも代えられないはずですから。

 現在、大学の研究室にこもって実験に没頭している新郎だが、ときには教会の行事を優先しなければいけないこともある。だが研究室の仲間には、いまだに自分が旧統一教会の信者だと打ち明けられないのだとか。「迷惑をかけたくない」という気持ちと「理解してくれるわけない」という諦めの感情の狭間で、今後の立ち位置を模索している。

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結婚相手というより兄弟に近い感覚

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