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「小橋さんは僕のアイドル」 棚橋が受け継ぐ“小橋イズム”とは?――小橋建太の青春おすそわけ#14<棚橋弘至vol.1>

 新日本プロレス・棚橋弘至――。紛れもなく、現在の日本のプロレス界のエースである。総合格闘技ブームで人気が落ち込んだプロレスを、彼が盛り上げた。ブーイングを受けながらも自身のスタイルを貫き、時代を変えた。そんな棚橋がプロレスに魅了されるきっかけとなったのが、小橋健太だった。新日本プロレスと全日本プロレス。団体の枠を超えて、棚橋が受け継いだ“小橋イズム”とはなにか? 棚橋弘至(以下、棚橋):今日は呼んでいただき、ありがとうございます。 小橋建太(以下、小橋):こちらこそありがとう。棚橋君は昔から、感謝の気持ちを常に持ってるんだよね。だから人気がある。「疲れたことがない」っていうのは、いまも変わらない? 棚橋:変わらないです。言い続けてます。 小橋:練習できることに感謝して、試合できることに感謝して、ファンのみんなにも感謝して。そういう思いから「疲れない」っていう言葉が出てくるんだと思うよ。 棚橋:これは小橋さんイズムですよ。小橋さんはビッグマッチで勝ったときに、「ファンのみなさんのお陰で勝てました」って必ず言ってましたよね。表現は違えど、感謝する気持ちが大事だというのは小橋さんから学びました。僕は小橋さんのファンなので。 ――先月、『2011年の棚橋弘至と中邑真輔』(柳澤健/文藝春秋)というノンフィクションが出版されましたが、冒頭に小橋さんの話が出てきますね。 棚橋:僕がプロレスファンになったきっかけは、小橋さんなんです。小橋さんは僕のアイドルです。 小橋:昔からずっとそう言ってくれてて、嬉しいんだけど、恥ずかしい(笑)。 棚橋:最初に衝撃を受けたのは、高校2年生のときに見たスティーブ・ウィリアムス戦(※愛知県豊橋市総合体育館)。まず、見た目がカッコいい。体がデカい。こういう人もプロレスラーの中にいるんだっていう衝撃があって。それに、「あ、負けた!」と思っても、そこからの粘りがすごいんです。僕らファンの想像を超えてきてくれたんですね。ゾクゾクっと鳥肌が立って、一気に恋に落ちました。 小橋:嬉しいなあ。 棚橋:小橋さんはそのときもう四天王の一人だったんですけど、三沢さん、川田さん、田上さんと比べて、当時はちょっと突き抜けられないところがあったと思うんですよね。そういうシチュエーションも良かったんですよ。自分が応援している選手がどんどんプロレス界の中で格が上がっていくのが、自分のことのように嬉しくて。必死に応援してました。 小橋:棚橋君みたいに、トップになっても言い続けてくれるのは嬉しいよね。普通はトップになったら言わなくなるじゃない? 恥ずかしいけど、本当にアイドルだと思ってくれてるんだと思う。俺も棚橋君、好きだしね。 棚橋:やっと両想いになれました(笑)。 小橋:棚橋君の名前はいろんなところで出てくるんだけど、そのたびに「彼は本当にいい奴だよ」って言ってるよ。 棚橋:ありがとうございます。小橋さんというフィルターを通して言われると、言葉の重みが違います。 小橋:試合は激しく、ファンのみんなには優しく。俺のDNAを実践してくれてると思う。 棚橋:小橋さんの名前はライバル団体(※全日本プロレス)なので出しにくかったんですよ(笑)。けど、もう言っても怒られないかなと。 小橋:確かに、棚橋君が入った頃は言いづらいよね。 棚橋:全日本プロレスのファン、新日本プロレスのファンっていうのは、お互い自分の団体が好きで、どっちが強いとか、どっちが面白いとかっていう熱がすごかったですよね。新日本のファンは新日本が一番だし、全日本のファンは全日本が一番。 小橋:その頃、棚橋君が俺の名前を出してたら、「なんなんだよ!」って暴動が起きてたかもね(笑)。2003年にGHCのベルトを持って、蝶野さんと新日本の東京ドームで闘ったんだけど、ファンの人はどういう反応をするんだろうってドキドキしたよ。 棚橋:小橋さんからしたら、アウェイに乗り込むわけですもんね。 小橋:でも意外と、ワーッと出迎えてくれた。 棚橋:そりゃそうですよ。小橋さんを嫌いな人はいないです。ここは決定的に、小橋さんと棚橋の違うところです。 小橋:棚橋君もみんなに愛されてるよ。 棚橋:いまでこそ、ですよ。小橋さんのプロレスには、小橋さんの人柄の良さが出てました。 小橋:プロレスは人柄が出るよな。 棚橋:ベビーフェイスでいい奴を気取ってても、人柄があんまり良くないと人気が出ないし、ヒールだったとしても、「こいつホントはいい奴なんじゃないか?」っていうのが透けて見えると逆に応援される。リングって全部透けて見えちゃうというか、嘘をつけない場所なんですよね。四方八方から見られてますから。 小橋:その通り。
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2人のプロレスはどこか似ている?
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■「WRESTLE KINGDOM 12 in 東京ドーム」
http://www.wrestlekingdom.jp/
【開催日】2018年1月4日(木)
【開場時間】15時30分
【開始時間】17時00分
【会場】東京・東京ドーム

■高山善廣選手応援「TAKAYAMANIA」の募金は小橋建太・FortuneKKでも受け付けております。
500円から募金を受け付けております。皆様からお寄せいただいたお気持ちは小橋建太が責任を持って全額高山選手にお渡しいたします。
https://tsuku2.jp/ec/viewDetail.php?itemCd=06950341210790
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