恋愛・結婚

“婚前恋愛禁止の宗教”旧統一教会のマッチングサイトで出会った20代夫婦の新居を訪ねて…

 引っ越してまだ1か月も経っていない新居で、出会ったころの思い出を楽しそうに振り返る2人。ケンカしたときのことさえ笑い合いながら話す様子はどこにでもいるような新婚夫婦の姿そのものだ。しかし、彼らは世間一般とは異なる方法で出会い、愛を育んできたのである。

旧統一教会 筆者は旧統一教会、現在は世界平和統一家庭連合(以下、家庭連合)と呼ばれる宗教の2世にあたる夫婦の家を訪れていた。家庭連合とは韓国発のキリスト教系の宗教で、日本では1964年に宗教法人として認証された。1992年に人気絶頂だった歌手が入信していたことをきっかけに注目を集めた。しかし、「婚前恋愛・性交渉の禁止」が戒律として定められており、マスメディアを中心にバッシングを受けたことで覚えている方も多いだろう。

 その頃に入信し1世たちが結婚して家庭を持ってから、十数年の月日が経ち、その子どもたちである2世が家庭を持つようになった。

 2世にはいわゆる結婚適齢期の方が多く、1990年生まれ(27歳)の筆者とは同世代ということになる。生まれたころから「純潔教育」を受け、恋愛の一切をしないまま、結婚していくのは一体どんな感覚なのだろう。

 しかも、3組に1組が離婚してしまうこのご時世において、家庭連合の夫婦の離婚率はなんと1%というから驚きだ。

 2世が祝福を受ける合同結婚式の模様は、昨年9月に日刊SPA!の記事「旧統一教会の国際合同結婚式に潜入! 日本人カップル数は1400人で過去最大に」で取り上げたとおりだが、今回は実際に結婚生活を送っている2世カップルに焦点を当てていきたい。

 彼らはどのようにして出会い、愛を育んで、結婚生活を維持しているのか。そのリアルを知るために、筆者は家庭連合で出会って結婚した夫のOさん(27歳)と妻のTさん(25歳)の新婚夫婦に詳しい話を聞いた。

出会いは、信者専用のマッチングサイトで


旧統一教会 信者たちが出会うまでに長い道のりがある。まずは2・5・21日間の「修練会」と呼ばれるものに参加する(最近は出会いの後に参加する場合もある)。修練会では基本的に座学にて、信仰や人生の生き方について学び、そのすべてを受け、家庭部長と呼ばれる人との面接を経た者が「マッチングサイト」に登録する。

旧統一教会 マッチングサイトは信者専用のもので、一般の婚活サイトなどとはルールが大きく異なる。たとえば、結婚相手を探している登録者ができるのは自分のプロフィールの編集のみで、自分で結婚相手を検索することはできない(※25歳以上の場合は自分で検索することもできる)。2世の場合は自分の親が、自ら入信を決めた1世の場合は家庭部長と呼ばれる所属する教会の担当者がしかるべき相手を探し、双方の“親”の同意があったうえで、初めて本人同士の面会が許されるのだという。親とのコミュニケーションが重要視される家庭連合の考え方が反映された仕組みのひとつと言えるかもしれない。

 プロフィールに記入する内容としては、「どういった家庭を築いていきたいか」というテンプレのものや、「子どもは何人欲しいか」といった具体的なことまで、細かく記入する欄がある。希望する国籍を第3希望まで書くのも、全世界に教会を持つ家庭連合ならではの質問項目だ。

 今回取材させていただいた夫婦も例外ではなく、マッチングサイトで出会い、愛を培ってきた。親同士が子どもを会わせることに決め、相手のプロフィールを初めて見たときの感想を夫であるOさんはこう語る。

「プロフィールの中に『将来の相手と親に一言』という欄があるんですけど、彼女はそこに『生まれてきてくれてありがとうございます』って書いてあって(笑)。なんてピュアな子なんだと思って驚いたのが第一印象ですね」

 一方、妻のTさんは信者専用マッチングサイトのプロフィール以外のところからも、彼について情報を得ていたらしい。それは、だれもが閲覧可能なSNSだ。

「彼のプロフィールは全体的にふんわりとしていて、彼の人物像があまり見えてこなかったんです。なので、Facebookで彼の名前を検索したら、お友達と旅行に行っているときの写真が出てきて。お友達が多くて、みんなから慕われる存在なんだなということがわかったときに『いいな』と思いました。“いいね!”は押さず、こっそり見ていたんですけど……」

 マッチングサイトで出会って結婚する。気になる人がいたら、SNSで検索をかける。細かい違いはたくさんあれど、大枠では“一般の”同世代と変わらないようだ。

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最初に「結婚願望はありますか?」と聞いた

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