恋人にしか使ってはいけない呼び方
旅行先で仲良くなった女性バーテンダーに「
You are really funny for a girl!」(君、女にしては面白いな)と言ったり、海外支社の同僚に「You handled that well for a woman.」(女にしてはよくやった)と言ったりして褒めた気になっている男性もいるかもしれないが、これは逆効果。知らないうちに怒りを買っていることも。
相手があなたの秘書や会議の記録係でもない限り、「Can you take notes?」(メモ取ってくれる?)や「Can you bring coffee?」(コーヒー入れてくれる?)とむやみに女性に頼むのも避けたいところ。気の強いアメリカ女性なら「自分でやってください」と言い返してくるかもしれない。
また、親しい感じを出そうと女性の同僚やウェイトレスを「
Honey」や「
Sweetie」といった愛称で呼ぶのもやめておこう。
女性同士がこうした愛称で呼び合うことは日常的だが、異性間だと話は違ってくる。「Honey」や「Sweetie」は “恋人”の呼び名、ペットネームとしても知られるため、「
私を恋人扱いしてくる気持ち悪いオッサン」と思われる可能性もあるからだ。
気をつけて使いたい単語として「Hot」と「Wet」がある。
勘の良い方ならおわかりだと思うが、「Hot」は「暑い・熱い」と「セクシー」の2つの意味があり(食べ物に使えば辛いという意味も)、「Wet」は日本語と同様に「水に濡れる」と「性的に濡れる」がある。この2つの単語を言うときは、前後の文脈が明らかでセクハラに取られない状況であることを確認してから使いたい。
例えば、「暑そうね」にも「セクシーだね」の意味にも取れる「
You look hot」を使うときは「Do you want me to turn on the AC?」(冷房入れようか?)などと後に付けよう。
雨の日に女性に対して「I don’t want you to get wet」(濡れないよう気をつけて)と言うならば傘を差し出しながら。
さらに、近頃では「
Hi Guys」(やぁ、みんな)という挨拶も「Guy」が「男性」を表す単語のため、「女性も含んだグループに使うのはけしからん」との意見もあるよう。「Businessman」を「Businessperson」に変えていこうという動きがあったのと同じ流れかもしれない。
最後に、性的なジョークや下ネタトークは、異性間ではアウトと肝に銘じよう。いくら酔った“無礼講”の席でも。<文/米国在住ライター・橘 エコ>