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サウナがもたらす「健康メリット」とは? 本場フィンランドで実証済

発祥地フィンランドで認められたサウナの長寿効果

 サウナ発祥の地であるフィンランドでも、「サウナは長寿と関係がある」との驚くべき研究論文が発表されています。この研究は、80℃前後の標準的な「乾式サウナ」で行われ、2315人の男性を対象に20年にわたって調査されたものです。

一石英一郎氏

 調査の結果、週に4回以上、または1回あたり19分間以上サウナを利用していた人は、心筋梗塞、狭心症などの心血管系の病気や突然死が少ないことがわかりました。この研究において比較対象となった症例の数は少なく、まだサウナの健康効果について考察の余地はありますが、温泉と同様の健康効果を期待できそうです。  このようなサウナの温熱効果による健康メリットは、脂質異常症などの問題を抱える日本人には有効にはたらくと考えられます。日本の食生活もフィンランドなどの欧米並みに高脂肪になっていますから、もしかすると、「高脂肪を解消して健康になりたい」という無意識が人々をサウナに向かわせているのかもかもしれません。 【一石 英一郎】 1965年、兵庫県生まれ。医学博士。国際医療福祉大学病院内科学教授。日本内科学会の指導医として医療現場の最前線を牽引する一方、伝統医療と西洋医療との知見の融合にも造詣が深い。温泉入浴指導員の資格も有するなど、温泉を活用した健康増進にも精通する。著書『医者が教える最強の温泉習慣』が発売中
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