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マッチングアプリで交際・結婚を決めた人たちへの偏見。上司は失笑、母には泣かれ…

中高年に根強く残る負の“出会い系”イメージ

 都内在住の派遣社員女性・美麗さん(20代・仮名)も、結婚を考えている彼氏を親に紹介しようとした際、出会いが「マッチングアプリ」だと話したところ、両親から猛反対を受けたという。 「親に『アプリで知り合った』と言ってもピンとこないようだったので『ネットで知り合った』と説明すると、父親は怒りだし、母親は泣きだしました。『そんな出会い方があるか!』と怒鳴られ、親族にまで話が伝わり『あの子は気の毒』とか『ネット中毒』なんて言われて。年配世代と私たちの感覚がここまで違うのかと驚きました」  たしかに、30代の筆者からしても「マッチングアプリ」と聞けば、思い起こすのは「出会い系サイト」だ。援助交際や不倫の温床と呼ばれ、女性にメッセージを送る場合には一通につき何百円もかかり、その女性がサクラの可能性も大いにある。そんなインチキで怪しい場所で知り合える異性など、まともであるはずがない……。こう思う中高年はいるだろうし、理解してもらうのは難しいのかもしれない。  美麗さんは、現在も彼氏と交際こそ続けているが、両親や親族の反応から「結婚は無理なのではないか……」と悩んでいる最中とのことだ。
悲劇

※写真はイメージです

若者たちにとっては“普通”の出会いツール

 現代の10代、20代にとってマッチングアプリの存在とは。何も男女の仲となるべき異性との出会いを求めるだけのツールではないらしい。現役の慶應義塾大2年生・優里亜さん(仮名・20代)がこう話す。 「自分がいるエリアに近い人を探せるマッチングアプリの機能を使って、大学内で知り合いになった異性の友達、同性の友達は少なくないですよ。ぜんぜん普通のことです。慶應だけじゃなく、青学(青山学院)や上智の友達も、同じようにしてマッチングアプリを使って友達を探してます。いやらしい気持ち? そんなのあるわけないです(笑)。むしろ、初対面の時に相手の趣味などを知っていれば、会話も弾むじゃないですか。ナンパやお見合いのほうがよっぽどムリ!」  若者の間にマッチングアプリが浸透し、今では中高年の利用者も年々増えているというが、やはり目立つのは「不倫」など、秘めた感情を発散させたいという人々だ。この件についても、優里亜さんは辛らつに分析する。 「マッチングアプリがいやらしい、って思うほうがいやらしくないですか(笑)。うちらはそういう使い方はしていないのに。そういう使い方しか思い浮かばないということは、あなたたちがそういう使い方をしようとしていることの裏返し。実際に、最近はヘンなおじさんから“ライク”つけられることが多くて、前より使い心地が悪くなったりしてるんですよ。中には『非日常的な恋をしたい』とか書いてる痛いおばさんもいる」  ともあれ、こうしたマッチングアプリに対する世代間ギャップが、真面目に交際している男女にも悲劇を生み出しつつあることは事実のようだ。<取材・文/森原ドンタコス>
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