エンタメ

鴻上尚史、ロンドンでスリに…一文無しになるもTwitterが繋ぐ輪で助けられた話

夜のロンドン

夜中、高殿さんは襲われて……!?

 もう、頭の中をいろんな妄想がぐるんぐるんしましたね。  夜中、高殿さんは襲われて、マンションの中で死んでいるんじゃないか。高殿さんの壮大なイタズラで、今、本当は東京にいて、ツイッターでロンドンにいるふりをしているだけなんじゃないのか。昔、僕の言葉の何かが高殿さんを激怒させて、ただイジワルしているんじゃないか。  でも、どう考えてもイジワルされる理由が浮かばないので、やっぱり結論は「高殿さんは殺されているんじゃないか」にたどり着くのです。  で、「日本にいる高殿さんの友達の方へ。鴻上がマンションの前にいると伝えて下さい」とツイートしました。この時点で、45分が過ぎていました。  すると、数分後、どかどかと足音がして、高殿さんが玄関に来てくれたのです!「鴻上さん! 今、日本の友達からラインが来て、鴻上さんがマンションの前にいるって知らせてくれました!」  ああ、ありがとう、ツイッター。ツイッターという文明の利器よ。友達にもありがとうだけど、ツイッター、本当にありがとう。
次のページ right-delta
「サマータイム」という落とし穴
1
2
3
4
この世界はあなたが思うよりはるかに広い

本連載をまとめた「ドン・キホーテのピアス」第17巻。鴻上による、この国のゆるやかな、でも確実な変化の記録

おすすめ記事