更新日:2018年11月28日 23:31
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勝谷誠彦さん、死去2ケ月前の病室からのラストメッセージ

俺なら、抗議にきたLGBTの人の声を全部載せる

<勝谷氏はその後フリーのコラムニストに転身し、テレビや雑誌で活躍。昨年7月には兵庫県知事選に出馬(64万票も獲得したが、惜しくも落選)。この際、杉田水脈議員からは「応援メッセージ」をもらったという>
代案を出せ 勝谷

2009年の著書『代案を出せ!』

勝谷:俺はどんなメッセージをもらったのかまったく覚えてないんだけど、杉田水脈の秘書が手紙を届けてくれたらしい。杉田は安倍さんの熱心な応援団員らしいけど、「LGBTは生産性がない」という主張は、保守らしくない。「保守とは教養である」というのが、俺の考え方。保守は単に伝統を重んじるだけじゃない。故・西部邁さんの言葉を借りれば、変わり続ける日本の対処法を伝統のなかから導き出すのが保守主義。  その点でいうと、LGBTは世界に誇れる日本の文化とも言えるんです。織田信長と森蘭丸の恋愛的関係しかり、同性愛文化は日本で連綿と受け継がれてきたもの。キリスト教文化じゃないからこそ、排斥されることなくひっそりと育まれてきたんです。  それを「生産性がない」と切り捨てるのは、あまりにも下品。その後に口をつぐんでいるのもみっともない。俺が編集長だったら、「杉田水脈に西部邁の覚悟はあったのか?」というテーマで一流文化人に書いてもらったでしょう。週刊新潮あたりで、「小川榮太郎の論文も含めて主張が下品すぎる」と切って落とせば、LGBTに関する議論はいい方向に盛り上がり、これほど大ごとにはならなかったはず。  当の新潮45は、新潮社前に抗議活動にやってきたLGBTの人たちを片っ端から取材して、その主張を全部載せてやる。特集のタイトルは「『杉田問題』私はこう思う」。これは“花田組”の常套手段ね。なかなかスポットを浴びることのないマイノリティの声を5行ずつでもいいから全部掲載する。小川榮太郎みたいな教養人ぶった人間に書かせるより、はるかに説得力があるでしょ。

言論には言論を、がマスコミのあるべき姿

勝谷:言論には言論を、がマスコミのあるべき姿。マルコポーロもそうだったけど、言論での事態収拾を図らずに、いつでもできる「廃刊」という収拾策を取ってしまったのは残念で仕方がない。  ただ、新潮社に一つだけ提案したいことがある。新潮45には俺が尊敬してやまない著者があまりに多い。彼らの別媒体への“移籍”を積極的に支援してほしいんです。連載執筆陣の「フリーエージェント宣言」ね。優れた作品を新潮45と共に葬ってしまったら、言論文化の大いなる損失。フリーエージェント宣言した著者らが共同記者会見でもしたら、むしろ以前よりも言論空間が活性化する可能性もある。今から取れる最善策に期待したい。 ===========================  インタビュー当時、絶対安静なのに病室からメルマガ「勝谷誠彦の××な日々。」を配信していた。主治医も驚くほどの回復力を見せており、「10月からは完全復活する。命の危機に瀕しても『廃刊』は頭にない」と語っていた勝谷さん。  スタッフが書いたメルマガの2018年11月28日号は、こんなタイトルだった。 「勝谷誠彦 生まれ育った尼崎にて旅を終える」 <文/週刊SPA!編集部>
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