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海外のスリ師&ぼったくり店「日本人観光客は狙いやすい」理由って?

交渉下手な日本人はボッタクリ価格で買ってくれる

イスタンブール

トルコ・イスタンブール

 一方、トルコのイスタンブールでペルシャ絨毯の販売店を営むハシム(仮名・40代)は、「日本人はあまり値切ろうとしないから多少ボッタクってもよく買ってくれたけど、昔に比べて財布のヒモが固くなっている」と話す。 「もちもと高価な商品だから仕方ない部分はあるけどね。今一番買ってくれるのは中国人。お金を持っている人が多く、正直少しふっかけても言い値で買ってくれる(笑)。その辺はかつての日本人と一緒かな」  しかし、ここに来て絨毯を買う日本人が再び増えてきたとか。 「昨年のトルコリラの大暴落の影響だろうね。日本人に限らず外国人旅行者が爆買いするようになったんだ。トルコ石を扱っている宝石屋の友達も言ってたけど、日本人は多少ふっかけても為替の影響か『思ったより安いね』なんて喜んで買う人もいるほど。まあ、ウィンウィンの関係だからいいんじゃないかな」  ただし、路上で日本語で話しかけてくるトルコ人には注意したほうがいいとか。
悪質ボッタクリが出没するアヤソフィア周辺

悪質ボッタクリが出没するアヤソフィア周辺

「場所が店の前なら単なる客引きだから問題ないけど、それ以外のところで声をかけてくるのは悪質な連中が多い。少し離れた場所にある店まで連れて行き、俺から見ても高過ぎるだろって値段で売りつけてくる。特にブルーモスクやアヤソフィア周辺に出没するから観光客は気をつけたほうがいいだろうな」  加害者側の“忠告”からも日本人が獲物だと見られていることはよくわかったはず。楽しい旅行が一転して……なんてことにならならないためにも「カモとして見られている」くらいに用心していたほうがよさそうだ。 <TEXT/高島昌俊>
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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