更新日:2019年10月04日 16:01
仕事

中国売春店からの嫌がらせに、私が「戦わずして勝つことができた」理由

「いったい誰が通報しているのだろう?」

 警察の人が来るたびに、私が「どうして毎日来るんですか?」と言うと、彼らは「今日も通報があったので来ました」というあいまいな返答。どうも警察は通報があったら毎回出動しなくてはいけないようで、いつも違う人が来るので、私はいい加減うんざりしていました。 「いったい誰が通報しているのだろう?」  最初はいろいろな要因を考えて、敵リストを作ってみましたが、3か月間、毎日毎日ピンポイントで通報電話をかけられるというのはやはりご近所、隣の店が通報している可能性が高いと考えるようになりました。  はじめに考えた方法は「敵をつぶす」でした。そこで、やってきた警察の人に「隣の中国の店は売春の店で違法店なので取り締まってください」と言ってみました。でも、売春の取り締まりというのは現行犯逮捕が基本のようで、警察官が飲みに行き女の子を買ってラブホテルに入りコトがはじまる直前に逮捕する以外に逮捕する方法はないのだそうです。  しかも、失敗するとおとり捜査として訴えられることもあるようです。彼らの回答は「丹念な調査を続け、確定的な証拠を握ってからじゃないと、そういうおとり捜査のようなことはできない。調査するまでには半年~1年かかる」というものでした。

お店に潜入して撮影するのも難しい…

キャバ嬢 友達の探偵にも相談してみました。  しかし、探偵は警察のように逮捕ができません。ましてや飲みに行って女の子を買ったところを逮捕というわけにもいかず、店内の様子を撮影したり、売春を行った人の証言を集める地道な作業をするしかなく、これも長い時間がかかりそうでした。  私は考えました。 「もし敵がツブせなかった場合、さらなる逆襲にあってしまう。長い時間をかけてはいけない。ではどうしたらいいのだろう?」。そして、うちのお店の部長と今までの情報を整理して仮説を立ててみることにしました。 「中国人のパパは正義感が強い人柄なので、コソコソ通報するような人柄ではない。通報があるのは決まって、パパがいなくなってママが一人で店にいる時間帯」「ママはパパがいなくて寂しくてつまらないから警察に通報するのではないか?」 「警察に通報しているのは、ママの可能性が高いが断定はできない。確定的な証拠はない」「でも、もしママがやっているとしたら、その事実をパパには絶対に知られたくはないはず」
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ついに中国人パパに電話をかける。結果は…
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新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中

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