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『いだてん』『まんぷく』…視聴者の“伏線ウラ読み”に制作者側も困惑!?



制作者側は“いやそれ伏線じゃないから…”


 ファン同士で好きなものを深く語り合うことほど楽しいことはありません。SNSでは、ハッシュタグがつけられ、人気作品の感想会や考察会が常時行われています。一方で、制作者側からはこんな声も。

「好きでじっくりと見てくれるのはいいけど、勝手に推測しておいて、その読み通りに話が進まなかったら、『伏線を回収していない』と言われるのはどこかモヤモヤするんですよね」(民放のドラマ制作関係者)

「娘の名前をモブ(ちょい役)の登場人物につけたんですが、その名前がとある女優さんと同じだったために“のちに登場してくる伏線ではないか?”と噂されてドキドキしましたよ」(あるドラマ脚本家)

 制作者だけでなく、前述の「いだてん」のように、伏線の裏を知ってしまったことで感動が半減したという視聴者の意見もあります。

SNSで繰り広げられる深読みマウンティング?


 また、考察をするファンの中にも「どれだけ深読みできるか」「いかに伏線を気づけるか」のマウンティングになっている部分もあるのではないでしょうか。

 NHK朝の連続テレビ小説『まんぷく』でも、主人公・萬平(長谷川博己)が様々な事業をやった末にラーメン開発に至ることを、裏読みする人がいました。「根菜切断機はラーメン開発の際に麺を延ばす機械を使うきっかけになるのでは?」「塩づくりの際に習ったかん水が、ラーメン開発の際に出てくるかん水につながるのでは?」という考察をSNSでみましたが、それらには一切触れられず、ラーメン開発は進んでいます。
 このように的外れな考察も多々あるのです。

まんぷく

『まんぷく』ノベライズ(NHK出版)

 裏読みどおりに展開されて、気持ちいい思いをするのは裏読みしたその人だけなのかもしれません。盛り上がりたい気持ちはわかりますが、外野で加熱しすぎると作品の感動が削がれてしまうケースもあるでしょう。

 これから1年間続くクドカンの「いだてん」。同じ作品でも、神作品になるかどうかを左右するのは様々な意味での“熱いファンたちの声”なのかもしれません。

<文/小政りょう>

映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦
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