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「買っていい/避けるべき」タワマン。話題の武蔵小杉が要注意な理由

ジムなんて必要?豪華な共用設備に注意

 三つ目には、付随する共用設備の内容であろう。専用部分は個人の裁量だが、共用部分に絢爛豪華な設備がある物件は要注意だ。設置費用はもちろんのこと、維持管理費も当然に所有者たちの出し合う管理費からまかなわれており、それは使用頻度とは無関係だからだ。時間を持て余しているならいざ知らず、ローン返済のある雇われの身であれば、その元を取るのは至難である。  購入前に、自分が昨年1年間で通ったスポーツジムの頻度やスパに行った回数、親戚や友人が泊まりに来た回数を振り返ってみればよいだろう。必要最低限のものがあれば、後はきちんと管理さえしていけば、資産価値の激減は予防することができる。このような豪華な設備という観点では、供給している法人によってはっきりと差が出ているので、検討する際は是非とも注意して比較してみてほしい。

武蔵小杉のタワマンは要注意?

タワマン

武蔵小杉周辺。タワマンが続々と建設中だ

 最後に、具体的な場所を挙げることは憚(はばか)られるのだが、武蔵小杉周辺のタワーマンションについては、私は要注意だと考えている。  階数について言及すると、40-60階にまで及ぶ超高層マンションばかりであり、先ほど述べた経済観念に差がある世帯が集まっていると言える。ここで起こる様々な階層間の摩擦は、日々の快適なマンション生活をむしばむ可能性が低くはない。  また、設備に関しても、檜風呂やゴルフ練習場といった過剰とも言える共用スペースが確保されており、修繕とは別のコストが心配に見える。加えて、開発全般の問題がある。そもそも周辺において、大規模にまとまった開発が進められたわけではないのだ。  建物の高さに関する規制を緩和することで、お金儲けの匂いを嗅ぎつけた大手デベロッパーが群がり、地域もそれを諸手を挙げて受け入れていった結果、街全体の将来像や課題に伴走して旗を振る人がいないのだ。建てて売れればそれでよい人達が、懐を肥やして通り過ぎていっただけの現象なのである。  うたい文句にあるとおり、保育園など子育て向けのインフラ整備ができあがってはいるが、先述の通り子供はみな成長する。開発計画とは名ばかりに、てんで無計画についばまれた街を選ぶ際は、周りのタワーマンション同士でしっかりと道を切り開いていく気概も必要なことを忘れてはならない。 <TEXT/古川博之進>タワマンに住む会社員。不動産業、マンション理事長の経験を元に主に不動産業界のテーマを執筆。年100回開催経験から合コンネタも扱うが、保護猫活動家の一面も持ち合わせている。
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