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息子が16歳で発達障害と診断「“普通の子じゃない息子”が私にとって普通」

 近年公言する著名人も多く、メディアなどで目にする機会も増えてきた「発達障害」。仕事や日常生活において困っているにもかかわらず、医者から診断がおりない“グレーゾーン”の層も少なくない。その特徴は多岐にわたり、「発達障害はこれとこれの症状が出ているからクロだ」と断定できないことも、それぞれの事情を複雑化させている理由だろう。いま、発達障害は多くの人たちにとって、縁遠い話ではなくなりつつある。  元銀座No.1ホステスで、現在は会社経営者でありマルチクリエイティブプロデューサーとして活躍中の鈴木セリーナ氏の息子(16歳)は、最近になって発達障害の診断を受けたという。
鈴木セリーナ

元銀座No.1ホステスで、現在は会社経営者でありマルチクリエイティブプロデューサーの鈴木セリーナ氏

 今回は母親の視点から、息子の姿がどのように写っていたのか。発達障害の診断を受けるまでの経緯を聞いた。

幼少期からこだわりが強く、8歳まで読み書きはできなかった

「あかちゃんの時から、寝ている時間が長い子でした。ほとんど笑わないし、人見知りもしなかったですね。夜泣きもなくラクだなって思っていたくらい。息子が生まれた10日後から私が働いていたこともあって、そこまで他の子と比べたり、必要以上に気にかけたりしていないというのもあったと思います。保育園の先生からは『手がかからない子ですね、持っているおもちゃを他の子に取られても特に気にしていない様子』と言われていました」  出産直後に夫の不倫が発覚した鈴木氏は、自ら生活費を稼ぐために、息子を産んで10日後からホステスの仕事をしていた。そのため、過度に息子を気にかけることはなかったという。しかし、次第に「あれ?」と思うことが増えていったようだ。 「5歳までしゃべらなかったんです。名前を呼べば来るし、『だっこ』とか単語を発することはあるけど、自分から複数語を組み合わせた“文章”をしゃべることはなかった。加えて8歳まで読み書きができなかったんです。他の子は幼稚園ですでに読み書きができた子もいたのですが……。だけど当時の私は、『小学校に入れば授業で読み書きを習うし、そのときにできればいいかな』と思っていました」  そこまで読み書きや会話について焦らせたくないという想いもあり、小学校にあがれば自然とできるようになるだろうと考えていた鈴木氏。しかし、息子の友達との遊び方で気になったこともあったという。 「女の子とばかり遊ぶ子だったんですよね。しかも、ごっこ遊びで犬役やあかちゃん役を割り当てられていることが多かった。一方で同年代の男の子たちは戦いごっこをしていたので、ある日『ほかの男の子みたいに戦いごっこはしたくないの?』と息子に聞いてみると、『何で戦わないといけないの?』と言われて」  振り返ってみると、その発言も発達障害の兆候だったのかもしれないと鈴木氏は話す。そんな息子のことを心配した鈴木氏の叔母は、読み書きを覚える助けにもなればと、息子宛てに毎日ハガキで手紙を送ってくれていたという。息子は毎日、自分宛てに届くハガキにも無関心で返事を書くことはなかったというが、ある日叔母と本屋に行きポケモン図鑑を買ってもらったところ、なんと1日でカタカナを覚えてしまったという。 「興味のあるものには集中できるということなんでしょうね。今でも寝ないで9時間集中していることもありますし……。だけどこだわりが異常に強くて、たとえば『アンパンマンは嫌い。食べ物をちぎるのは変だから』とか、『機関車トーマスは怖いから嫌い』と話していて、この二つだけは絶対に見ようとしなかったんです」
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イギリスの小学校を二度退学
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