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東京五輪マラソンを札幌で開催するメリットをMGC観戦から考えてみた

観戦するファンにも過酷な暑さ

 気がつけば太陽は高く昇り、コチラも汗だく。暑さが結構なダメージを身体に与えてきます。東京マラソンで同じことをしているときは2月の真冬の気候のなかでしたので、走っているのがちょうどいいくらいでした。しかし、同じことを夏にやるとここまで疲労は違うのかと思わされます。選手たちのペースも冬のレースより遅いのですから、コチラのペースも遅くなるのは当たり前。東京マラソン以上の規制の多さ、移動観戦する同志の多さ、夏の気候……全体的に条件は厳しい。  結局、男子の先頭集団はスタートを見送ったあと、ゴールまで追いつけずじまいでした。もちろん、女子もまとめて応援したためではありますが、「冬の東京」と同じペースで東京五輪の移動観戦はできないでしょう。移動の回数を減らすこと、そして無理をしないこと。正直MGC移動応援では、ゴールにたどりつく前に、コッチがリタイアするかと思いましたから……!

2時間10分ぶりに対面する男子の先頭

女子選手とは4回対面することができました。コチラは全体2位の鈴木亜由子選手

 まぁ、こう言うと身もふたもないですが、鍛え上げた選手以外は真夏の東京を走ったらダメなんだなーと思いました。移動観戦4回を8月にやれる自信はとても出てきません。スタート、どこか1ヶ所、そしてゴール。移動観戦は3回に抑えようと思います!

選手用の救急車に乗っけてもらうわけにはいきませんから!

札幌開催は選手だけでなくファンにもメリット

 なお、本稿をここまで書き終えたのち、IOCより「マラソンと競歩は札幌で実施する」という提案がありました。札幌開催となれば東京から遠く離れた場所になりますし、東京での移動観戦の練習も無駄になります。それはとても残念です。しかし、その話が出る前からオチに救急車を選んでいる時点で、札幌開催もいたしかたないと思います。自分自身がランナーとして完走した東京マラソン、例年の東京マラソンでの移動観戦、そして今回のMGC移動観戦とやってきて、MGCの厳しさは少し質が違うものでした。肉体の疲労より先に肉体の不調を感じるような。そして本番はこれよりもっと暑いかもしれないという……。選手が安全に、ベストな走りをできること。それを一番に考えて、決断をしてもらいたいと切に願います。
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