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昭和40年代のおもちゃが転がる実家に帰省。都会育ちの妻はドン引きして…

大型羽子板で初正月をお祝い

 もちろん、年季の入ったおもちゃに、後藤さんの娘は興味を持たず泣く始末だったとか。 「初孫に喜んでいた母の暴走は止まらず、大広間に行くと、娘の名前の札が付いた大型の羽子板が用意されていたんです。『これは何? 』と聞くと、『あんた、知らないの。女の子の初正月は、羽子板で祝うのよ』と言ってきかないんです。 羽子板 もちろん、羽子板が入っていた箱には、娘の名入りで購入店と、購入日が書かれていました。ここまでくると、マメだなと思うのですが、妻が『こんなでかいもの、どうすんのよ! マンションに持って帰れない』と言って機嫌が悪くなったんです。もちろん、この態度に、今度は僕の母が『羽子板は、子どもの災いを跳ね返すのに』と言って、怒り出しました」  このように、数年ぶりの帰省は後藤さんにとって、安らげるものではなかったという。 「実家の近所には、宿泊できる施設がないため、その日は、やむを得ず実家に泊まりました。連泊予定でしたが、『観光がしたい』と嘘をついて、駅前のビジネスホテルに空き室を見つけて、翌日は、ホテルに泊まりました。『建物も古くてトイレも寒い。もう義実家にはいきたくない』と妻に言われ、帰省は数年おきにしようと思いました」  後藤さんのように、結婚相手との生まれ育った環境の違いから、義母との行き違いが発生してしまうケースもあるようだ。帰省を辛いものにしないためにも、古い風習やしきたりを重んじる地域への帰省は気を付けたい。<取材・文/池守りぜね>
出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration
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