「うるせえバカでいい」
――青木選手みたいに、対人関係でも自分の考えを貫き通すと、「あの人は変わった人」って言われることがありますよね。それでも自分を出す、貫き通すというのは、勇気がいると思うのですが。
青木:僕はね、つい最近まで「
変わってたんだね」って思った。
――「変わってた」というと?過去形ですか?
青木:(自分では)変わってると思っていなかったから!僕は僕の当たり前と思うことをやり続けただけで、どうやら周りは違っていたらしい。
――例えば、どのへんが違っていました?
青木:格闘技や柔道にかける情熱の量が違っていましたよね。でも今は僕も、感じることありますよ。同調圧力にまみれた社会じゃないですか。
――青木選手でも感じますか?
青木:みんな大変だろうなって思いますよ。
――でも、『ストロング本能 人生を後悔しない「自分だけのものさし」』(青木選手の著書)に書いてある「うるせえバカでいい」は、なかなか難しい…
青木:なんで?(即答)
――私は例えば、不満があっても「この人と今後もまた会うかもしれない」とか考えてしまって…
青木:大丈夫だから!
――(笑)
青木:困ることなんてないじゃないですか。べつに、できないものはできないでしょ。「
仕方ねえじゃん」っていうスタンス。だから、何もおびえる必要なんてないと思うんですよ。だから、「
うるせえバカ」でいいんです。
――募集通り、6時間ぎっちりと青木選手が付き人として、筆者と時間を過ごしてくれた。半ば人生相談のような雑談にも、自分の意見をはっきり言いながらも、一つ一つ丁寧に、解決策を提案してくれた。
そこには、自分を貫き通した方が人生が楽になるよという、強く熱いメッセージを感じた。
<取材・文/池守りぜね 撮影/平川タケシ 取材協力・Dinig Barしゃくれくるぶし>
出版社やweb媒体の編集を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。
ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。Twitter:
@rizeneration