筆者の大学時代の元カレもいわゆる高学歴だった。某有名私大に通っているおぼっちゃん。そして、そこそこイケメンだったので、いかにも人生勝ち組だと思っていた。だが、あるとき彼の家に泊まっていると「俺はこのままでいいのか……」と悩みを吐露した。 　彼は1浪だったが、本命は東大だったという。東大までいかなくとも私大ではかなり偏差値の高い大学だったので「いやいや、今の大学だって普通の頭じゃいけないんだし、誇りに思うべきだよ！」と私が肩を叩くと「お前はいいよな。勉強もせずに、適当にAO入試でバカな女子大に入ってさ。何のプレッシャーもないよな。お前の大学じゃあ、俺の気持ちはわからないよ……」と哀れんだ目で言ってきた。バカながらに「高学歴の人はどの大学かで相手を見るんだな」と感じた。 　その彼とは1年ぐらい付き合ったが、「もう1度東大を受験する」なんて言い出し、ベッドを捨てて、社長ばりの立派な机と椅子を購入し、酒を飲みながら勉強をしていた。 　その後、彼が受かったのかどうかまでは知らない。いま振り返ってみても、勉強は出来たけど、やっぱりちょっと変わった人だったなぁ……。＜取材・文／吉沢さりぃ＞ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』（イースト・プレス）、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』（ともに彩図社）などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X（旧Twitter）：@sally_y0720