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『ワンピース』のサンジはなぜ悪党だった海賊を助けたのか?

サンジがギンに対して取った行動には理由がある

 行動の背景には常に人物の影響があります。サンジがギンに対して取った行動には、ゼフがサンジに対して取った行動が反映されています。「悪名高い海賊なんて助けなくていい」というサンジ以外の思考は妥当です。しかし、誰かに心を揺さぶられたことで生まれた信念は普通に考えたら、あるいは合理的に考えたら、絶対に取らない行動を取る根拠になります。  何かを成し遂げるには、こうした信念が必要です。誰もが「やめておけ」と止めるような、普通なら絶対に取らない行動を取らなければ、何かを成し遂げるのは不可能だからです。だからこそ、歴史に名を残すような偉人たちは「馬鹿になれ」「向こう見ずであれ」と激励する言葉を残しています。  そして、そうした行動の根拠は人物の影響にあります。誰かに心を揺さぶられた体験は原風景となって輝き、その人の行動の下支えとなります。「うまいきそうだからやる」「うまくいかなそうだからやめる」といったレベルの判断をしているうちは、まだ「自信」や「信念」について論じられる段階でありません。信念は確率や可能性とはかけ離れた概念です。  進学、就職、転職、結婚、離婚。人生には単にクレバーなだけでなく、信念が必要な瞬間が時折訪れます。そのために自分が受けた「人物の影響」を記録することで、常日頃から信念を養っておく。それがマインドレコーディングです。  もし「今のままで終わりたくない」「何かを成し遂げたい」と考えているのなら、自分の行動の根拠を「誰かの施し」に求めてみてください。「あの時、あの人が、ああ言ってくれたから。だから自分も誰かに同じことをしたい」という行動を見つけられた時、そこには何よりも強いモチベーションが伴っているでしょう。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

人生を変えるマインドレコーディング

人はなぜ続けることができないのか? 続けるには「信念」が必要だ!

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