更新日:2020年06月30日 12:04
ライフ

1杯1600円のラーメン、その実力は? 1時間並んで食べてみた

1600円のつけ麺。その実力は?

麺処 ほん田

藻塩とすだち

 もうひとつの看板メニュー「特製塩つけ」は、さらに高値の1600円。まず、麺とスープより先に藻塩とすだちが小皿に乗せられやってきた。つけ麺であるにもかかわらず、まずは麺をこの塩と酢橘だけで食べて欲しいという。自家製麺に絶対的な自信が垣間見える。
麺処 ほん田

藻塩とすだち、麺だけで完食できそうなほどにうまい

 やってきたつけ麺は、さきほどのラーメンよりやや太めではあるが、一般的なものよりは細いもの。ご指定の通り、塩を振って食べてみると、これが鮮烈だった。ツルツルの食感で小麦の香りが強く、塩だけで十分に料理として成立している。そこに酢橘を加えて二口目にすすむと、柑橘系の爽やかさが広がりこれだけで麺を完食できてしまいそうだ。それをなんとか堪え、つけ汁でいただく。
麺処 ほん田

1600円の特製塩つけ

麺処 ほん田

ラーメン同様、チャーシューがたくさん

 こちらにもラーメン同様に、鶏モモ・豚肩ロース・豚ロースのチャーシューが、麺をつける隙間のないほどにひしめき合って入っている。その肉の旨味と出汁とやや強めの塩味でパンチがあるが、それに負けない麺の美味しさがさらに引き立つ。食べ終わりの頃になると、つけ麺ではおなじみの「スープ割り」ようのスープが提供され、それをつけ汁に入れてスープを味わう。今度は煮干しだろうか、魚介系の印象が前面に押し出された新たな風味に変わっていて驚く。  どちらの一杯も大変美味しかった。あくまで筆者の個人的な感覚だが、両方とも塩気がやや強いように思う。空腹時の一口目はそれが喜びになるが、濃い味のすきな筆者でさえ後半は若干、疲れのようなものを感じた。  とはいえ、チャーシューの美味しさと量、芯の通ったスープの旨味、店内でつくられる麺の心地よい口当たりは、1500~1600円でも高くないと思える。週末だったからか、店内には家族連れもいた。もしかすると、麺処ほん田は「ちょっと豪華なものを食べに行こう」という時にステーキや寿司などと並んで候補にあがるような、ラーメンの枠を超えた存在になっているのかもしれない。<取材・文/Mr.tsubaking>
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
1
2
【関連キーワードから記事を探す】