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「オンライン夏祭り」に潜入、海外から参加者も“荒らし”対策で課題

実行委員長「オンラインイベントの特徴が出て、延べ600人が参加」

オンライン夏祭り「香港からも参加した方がいたようで、場所を問わず楽しめるオンラインイベントの特徴が出ました。2日間で延べ600人が参加しました」と話すのは実行委員長で千葉大4年の深澤文さん。昨夏に東京・上野公園を会場とする盆踊り大会を約50年ぶりに開催する際、準備段階から本番に至るまで中心的な役割を果たした。  新型コロナウイルスの影響で今年は祭り自体の中止が相次ぐ中、深澤さんの所属する学生団体では「オンライン夏祭り」の開催を計画。御輿を担いだり太鼓に合わせて盆踊りを踊ったりできなくても、この夏ならでの企画で一体感を醸し出そうと奮起した。  団体のメンバーら50人の協力を得て開催できたことついて、深澤さんは「メンバー一同が直接顔を合わせる機会は取れず、オンライン上で準備しました。大学の授業でもオンラインで行っているため普段から使い慣れているので、戸惑いはありません。むしろ、遠方のメンバーともやり取りを重ねることができ良い準備ができました」と振り返った。

祭りの魅力「地域の一体感を感じられる数少ない瞬間」

夏祭り ただ、悪意のあるユーザーの荒らし行為に見舞われ、2日目は強制終了を余儀なくされた。終盤近くにセキュリティーの網の目を突破され侵入を許し、不適切な動画を全体共有される羽目になった。こうした行為は運営側としてもある程度警戒していた。未然に防げなかったことを悔やむ深澤さんは「イベントページに進む際には参加希望者のみが知るパスワードを入力してもらうなど、荒らし対策をもっと徹底していきます」と今回の収穫を糧に次回につなげるつもりだ。
 例年と大きく異なった今年の夏も佳境を迎えている。筆者(私)が祭りの魅力について尋ねると、深澤さんは「御輿をかついだり、盆踊りを楽しんだり。大人から子どもまで一緒になって和気あいあいとした様子には、各地域の一体感を感じられる数少ない瞬間です」。来夏こそコロナが終息して各地で開催される夏祭りに訪れることができるのを心から願っている。<取材・文・撮影/カイロ連>
新聞記者兼ライター。スター・ウォーズのキャラクターと、冬の必需品「ホッカイロ」をこよなく愛すことから命名。「今」話題になっていることを自分なりに深掘りします。裁判、LGBTや在日コリアンといったマイノリティ、貧困問題などに関心あります。Twitter:@hokkairo_ren
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