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『花の慶次』伊達小次郎はなぜ「野たれ死にします」と吹っ切れたのか?

だからこうしようと思える

 小次郎が慶次に受けた影響は「お手本」です。小次郎は海の大きさと人間の小ささについて語る慶次を見て、その気分を自分も体験したいと考えるようになりました。このように誰かに自分を重ねることで「やる気」は引き出されます。 「海を見た後に野垂れ死にする」という選択も本来ならばポジティブではありません。しかし、小次郎と慶次とのやりとりでは、それがポジティブに扱われています。  人物の影響は普通なら絶対に取らない行動を取る原動力になります。この普通なら絶対に取らない行動を取ることが、何かを成し遂げるには必要です。成功者が挑戦や向こう見ずを重視するのもそのためです。「うまくいきそうだからやる」「うまくいかなそうだからやめる」といったレベルで判断をしているうちは、まだ「やる気」について論じられる段階ではありません。やる気は成功率や可能性とはかけ離れた概念です。  行動は「人物の影響」を受けた結果です。仕事や勉強や運動で、「こうした方がいい」とか「こうすべき」といった理屈をいくら考えても、やる気は湧いてきません。理屈の上ではそうした方がいいとわかっていても、「人物の影響」がなければ行動できないのが人間です。  勉強をした方がいいのはわかっているけど、なぜか勉強する気にならない。運動をした方がいいのはわかっているけど、なぜか運動する気にならない。仕事をした方がいいのはわかっているけど、なぜか仕事をする気にならない。こうした悩みは、「人物の影響」の軽視に原因があります。  慶次の影響を受ける前の小次郎は、母親の保春院の操り人形でした。そして、そんな自分に対してためらいを覚えていました。一方、慶次の言葉に心を揺さぶられて海を目指した時は自分に清々しさを感じています。誰かの言いなりになっているだけだと、「本当にこれでいいのか」という疑心をぬぐえません。  それに対して人物の影響には、「だから自分はこうしよう」という納得があります。自分だけで考えるのでもなく、誰かの言いなりになるのでもない。誰かに心を揺さぶられて、「だから自分はこうしよう」と考える。その両方が行動には必要なのです。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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