自分の“やる気”ぐらいテメーで管理しろ!社員のごきげん取りはもうやめた
ある日、タクシー広告で流れていたCMにひどい違和感を感じた。
「社員のモチベーション管理、してますか?」
即座に「キモ!!」と思ったと同時に、「なんでキモいんだっけ?」と、その感情を掘り下げてみた。
…。
……。
あー、これだ、これ、思い出した。
それは会社員制度に対して、ひどい違和感を感じていたレディオブック4期目の秋のことだ。いつも毎週月曜の夜に会議をしていた。
当時のレディオブックは、まだiPhone修理の直営店のほかに、FC(フランチャイズ)も全国的で30か所展開。B to CとB to Bを行っていた。
そのころは、いつも社員やバイトの仕組み化に頭悩ませていたので、大手人材派遣会社の人事部の友達に副業で入ってもらい、社員教育などを行ないつつ、会社の仕組みをどう整えるか日々試行錯誤していた。ちなみに、このころはまだ会社員も雇っており、時給のバイトもいた。
会社員制度に対する違和感は、常にあった。
なんで社員に気を使わないといけないのだ? こっちが仕事を「お願いします」という感じ、というのはなんかおかしい。 お金払う側、仕事をする側、本来同等であるべきで、どっちが偉いでもないし、へりくだる必要もない。 そして、ある日突然、会議が始まる前に違和感がMAXに! 「あ、ごめん。会社員制度、今日限りでやめるわ」。ヘルプできてた人材会社の友人に、そう伝えた。 「はっ!? え~っ!!」 うん、当然のリアクションだわな。でも、違和感を抑えようにも止まらなかった。このときは、先の算段があったわけではないが、当時のレディオブックは、まったくもって自分の理想とするチームじゃなかった。ほんと気味が悪い。俺は仕事を楽しみたいんだよ。 なんでこんなクソみたいな環境で気を使いながら進めなきゃいけないんだ、そう思った。これが会社ってもんだ、っていうなら、いますぐその腐りきった当たり前を潰したかった。
だから、会社員制度をやめた。
当然明日からクビ、なんてことにはできないから
「残りたいなら業務委託に切り替えて。嫌なら契約通りの〇か月前告知ってことで、今から〇か月後に退職してもらいたい」
当時、社員は6人、バイトは5人。結果、業務委託で残ったのは2人だけだった。
そのうちの1人が、今もレディオブックのバックオフィスの主軸である、みきしぃ。
ちなみに、みきしぃは、今となってはレディオブックの最初で最後の会社員だ。バックオフィスに関しては、社員にしておくメリットが大きかったことと、何よりお金がやばかったときは自分のカードを使ってでもお金を会社にいれて、誰よりも自分ごととして会社を守ってくれたので、みきしぃだけは例外として会社員として残した。
そもそも、社員が気分がのらない、給与が納得いかない、待遇が云々……、全部めんどくせえ。
気分がのらないとか知らんし。プロなら心身ともに仕上げろよ。なんでこっちが面倒みなきゃならん? アホなん?
給与? 結果出せよ。粗利出せ。価値を出せ。話はそれからだろ。何も結果出さないでどの口でほざくのか。
待遇? 何様? お殿様なの?
こうしたやりとりが、ほとほとだるくなった。
結局、「やりたくないことやってるから、代わりに金ください」のヤツらを囲ってもなんも面白くない。
しつこく言うが、僕は仕事は最高のエンタメだと思ってる。
自分が面白いと思うことを誰かに強制されてやるのか? やらんだろ。
会社と会社員という仕組みが、嫌なことをお金というツールや待遇と使って、人参で動かすにして働かせるような組織なら、そんな組織いらない。
おもろいこと、ワクワクすることを、お互いの得意技を使いながら攻略していく。それが楽しいんだろ。
話を戻すと、モチベーション管理などを会社にやってもらうような、おんぶに抱っこ野郎はレディオブックにはいらん。てめーの機嫌はてめーでとれ。
「会社は学校でもなけりゃ、ママでもねえ」という方針に舵を切り出したことで、汚い言葉も使ってしまいましたが、その結果、今の成長に繋がりだした、というエピソードでした。
やりたくないやつはやらなくていい。これもやりやらの1つなのだ。1980年生まれ。青森県弘前市出身。レディオブック株式会社代表取締役/CEO。大学卒業後、プロ格闘家としてデビュー。個人事業主を経てレディオブックを起業。2015年にオンデマンドiPhone修理ブランド「i+Remaker(アイリメーカー)」を⽴ち上げ、単独店舗で年商1億円達成。その後はオンラインサロン「やりやらタウン」の運営や、SNSで大きな話題となった会員制〆パフェバー「RemakeEasy(リメイクイージー)」の運営など、複数の事業を展開。会社としても年商14億円規模まで成長。F1レーシングチームのスクーデリア・フェラーリと公式パートナーシップ契約も締結している。ツイッターアカウントは@yugo_itagaki。著書に『やりたくないことはやらなくていい』(幻冬舎)
なんで社員に気を使ってばかりいなきゃならないんだ!
会社で集まるメンバーはセフレぐらいお互い都合良い関係がちょうどいいというお話 https://t.co/GhJhY7nYqh
— YUGO ®️ RADIOBOOK (@yugo_itagaki) September 28, 2020
なんで社員に気を使わないといけないのだ? こっちが仕事を「お願いします」という感じ、というのはなんかおかしい。 お金払う側、仕事をする側、本来同等であるべきで、どっちが偉いでもないし、へりくだる必要もない。 そして、ある日突然、会議が始まる前に違和感がMAXに! 「あ、ごめん。会社員制度、今日限りでやめるわ」。ヘルプできてた人材会社の友人に、そう伝えた。 「はっ!? え~っ!!」 うん、当然のリアクションだわな。でも、違和感を抑えようにも止まらなかった。このときは、先の算段があったわけではないが、当時のレディオブックは、まったくもって自分の理想とするチームじゃなかった。ほんと気味が悪い。俺は仕事を楽しみたいんだよ。 なんでこんなクソみたいな環境で気を使いながら進めなきゃいけないんだ、そう思った。これが会社ってもんだ、っていうなら、いますぐその腐りきった当たり前を潰したかった。
今レディオブックにいる社員は1人だけ!
会社は学校でも社員のママでもない!
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