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フェラーリとの契約間近に責任者が解任!土壇場で契約白紙の危機到来

青森県で生まれ育ち、渋谷の片隅で仲間とやりたいことだけやろうとしていたら、F1レーシングチームのスクーデリア・フェラーリと公式パートナーシップ契約を結んでしまったレディオブック社長YUGOのジェットストリームのような日々のお話……。  フェラーリとの契約間近の話をしよう。

フェラーリとの契約間近に契約責任者が解任!

 実は、フェラーリとのパートナーシップ話は白紙になるかもしれないという危機があった。  契約が無事締結され、イタリアから帰ってきた2020年3月上旬の、とある平日の深夜1時。事務所で1人、電話打ち合わせやメッセージ対応をしていたときのこと。フェラーリとの契約交渉をしてくれているSさんからLINEが入った。
セバスチャン・ベッテル

弊社のロゴとベッテル選手。ここに至るまで、いろいろあったんです

「夜分すいません。緊急なんですが、急遽打ち合わせをしたいが、明日(今日)会えますか?」と。何!? この緊迫感しかないLINE。  今すぐでいいよ、気になるよ、なんなんだよ、と思い、LINEも返さずすぐに電話した。 「どうしたんですか?」 「いや、実はフェラーリサイドのレディオ窓口だったNさん(フェラーリのわりと偉い人)がクビになって……」(Sさん)  な、ん、だ、とっ! 「それで? まさか契約白紙!?」 「いや、そういう話ではないです。ただ…」(Sさん)  なんだよ、気になるよ! 「契約自体はなしにしないように、Nさんの後任に対して、Mさんが緊急で話をしてくれてます」(Sさん)  NとかMとかSとかの表現で申し訳ないが、キーマンのSさんは、いつも結果から端的に話す人だ。それなのに、そんな人が結果から話さず、動揺を隠し切れないような話し方で話すもんだから、聞いてるこっちもドキドキがとまらん! 「後任の方も含め、フェラーリのマーケティングチーム、役員たちも、日本のレディオブックをいち早く歓迎したい。ただ、20年ぶりの日本企業とのパートナーシップ。レディオブックは若くて勢いがあり、非常にセンスある会社だが、上場してるわけではないので、いわゆる、日本の会社としてどれくらいのレベルなのかを測り切れないとのことなんです」(Sさん) 「まあ、それはそうですよね。ぶっちゃけ、なんでこんな渋谷のベンチャーが世界の歴史あるハイブランドとパートナー組めるのかって。今でもこれ壮大なドッキリかと思いますもん」 「フェラーリも若い企業と組みたいと望んでいることなので、それはいいんです。ただ、コンプライアンス部門からすると賭けでもある。そこで、フェラーリサイドがMさんに対して、紹介者として『Mさんが大丈夫!と』太鼓判押すなら、フェラーリはMさんと、そのMさんが信頼するというレディオブックを迎え入れる。という話になったそうです」(Sさん) 「ん? それってMさんが信用の担保になるってことですか?」 「そうなります」(Sさん)
YUGO

フェラーリとの契約までの話は、YouTubeでも触れてます!

 もし、レディオブックおよびレディオブックメンバーがスキャンダルを起こしたら、フェラーリと信用を30年つくってきたMさんの信用までも失うことになる、と。  つまり、今回はMさんの信用のお裾分けと決死の覚悟により、レディオブックのフェラーリとのパートナーシップが組みかわされようとしているんだ、と。

社長の浮気や不倫はイタリアの企業でも許してくれないのか?

 今回、フェラーリと組むということを、どこか夢のような、でも社内では気軽に「フェラーリ」の単語が行き交っていたので、僕含めみんなどこか悪い意味で「フェラーリと組めて当たり前化してた」かもしれない。  フェラーリを知らない人は世界でほとんどいない。改めて考えてみた。  僕はそしてレディオブックは、とんでもない企業とパートナーを組むんだってことを改めて思い知らされた。そして、いろんな世界の人たちを巻き込んで世界を作っていこうとしてるんだ、と。  そんな電話を受け、翌日Sさんと、Mさんの息子でMさんの会社の日本支社社長のFさんと3人で打ち合わせ。改めてレディオブックの理念、ビジネスモデル、どういう世界を作っていきたいか、この辺りをプレゼンさせてもらった。2人ともとても感動してくれて、イタリアにいるMさんへプレゼンして、あとはMさんが、ある意味、連帯保証人として覚悟を決めてくれるかどうか、という話になった。  明日、その結果がわかる。MさんがYESと言えば、フェラーリと正式にパートナーシップ締結。NOと言えば、今回の話はなかったことに。さあ、どうなりますか……。  なお、スキャンダルというのは、倒産、違法性が取り沙汰される、薬物などということ。待てよ。大事なことが抜けてないか? 「経営者の浮気とか不倫はスキャンダルに入りますか?」  バナナはおやつに入りますか?のテンションで聞いてみた 「……まあ。ほどほどにw」(Sさん)  どうやらセーフっぽい。さすが情熱の国イタリアの企業。寛容であられる。今のところやましいことはないけど、ひと安心した。この話の続きは次回に続く!
1980年生まれ。青森県弘前市出身。レディオブック株式会社代表取締役/CEO。大学卒業後、プロ格闘家としてデビュー。個人事業主を経てレディオブックを起業。2015年にオンデマンドiPhone修理ブランド「i+Remaker(アイリメーカー)」を⽴ち上げ、単独店舗で年商1億円達成。その後はオンラインサロン「やりやらタウン」の運営や、SNSで大きな話題となった会員制〆パフェバー「RemakeEasy(リメイクイージー)」の運営など、複数の事業を展開。会社としても年商14億円規模まで成長。F1レーシングチームのスクーデリア・フェラーリと公式パートナーシップ契約も締結している。ツイッターアカウントは@yugo_itagaki。著書に『やりたくないことはやらなくていい』(幻冬舎)

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