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<純烈物語>クライマックスの殺陣にすすり泣く声。水戸黄門と純烈物語のあわせ技に感涙<第90回>

最後に抜けてしまったあのセリフ

「あそこはガオブラックと一緒で、冷静に考えれば恥ずかしい。何言ってんだおまえ?ですよ。でも、変身して名乗るのを見て、子どもたちがカッコいいとジャングルジムの上でマネしてくれるじゃないですか。同じ東映で大人のヒーローと子どものヒーローの違いであって、一緒。あれがすんなりできたのは、スーパー戦隊のおかげ。ヒーローショー・モードですよ。  立ち回りからの一連の流れこそが水戸黄門。だから殺陣の時点で響いたのかもしれない。でも俺、千穐楽だけ『頭が高い』が抜けて『御老公の御前である。控え、控えおろう』って言っちゃったんだよね。一瞬、お客さんがえっ?ってなったのがわかった。千穐楽で気負ったのか、逆に安心したのかわからないけど、反省というよりは自分の中でニヤっとする感じで。こんな大事なセリフ、ここで抜けるか?って。それまでは完ぺきだったのにね」  最後の最後で通常とは違うセリフになったのは、見方を変えればレアな助さんが見られたことになる。名古屋から戻り、ラジオ番組の収録で「ええなー、二人は格さんと助さんできて」とスネ夫君になった小田井を見て、酒井は思った。 「確かに助さん・格さんは、わかりやすいぐらいにすごいんだよなあ――」
(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売

純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。

白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。
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