ニュース

3日で最大24便。飛行機乗り放題フライト「どれだけ得できるか?」に記者が挑戦

3日で24便に乗る「乗り放題フライト」に搭乗してみた

遊覧飛行

長野県松本市付近を飛行中のフジドリームエアラインズの機内から

 各社が様々な周遊フライトを打ち出す中、フジドリームエアラインズ(以下FDA)が発売したのは、異色のフライトだ。1泊2日、2泊3日で乗り放題ができるツアー「FDA 2DAY/3DAY PASS」である。業界の中では、目的を細分化すると遊覧飛行ではなくツアーとなる。  乗り放題ツアーとは具体的にどのようなものか、実際に搭乗してみた。ホームページを見ると、「フライトラリー24」という固有の呼称が使われており、一日最大8便で最大24便まで飛べるという意味だという。  今回の商品は定期便を利用し、就航都市16を結ぶ22路線での組み合わせを考える楽しさがある。時刻表とにらめっこし自分でルートを決めていく必要があるが、全て自由にスケジュールを組み立てられる為、出発前の最大の楽しみともいえよう。実際のフライトは以下の通り。3日で16便に搭乗し筆者は8都市を訪問してみた。 1日目 名古屋⇒花巻⇒新潟⇒福岡⇒高知(宿泊)乗り継ぎ含めて6フライト 2日目 高知⇒青森⇒福岡(宿泊)       乗り継ぎ含めて4フライト 3日目 福岡⇒松本⇒神戸⇒青森⇒出雲⇒名古屋 乗り継ぎ含めて6フライト  なかなかハードな行程だったが、こんな経験はそうそうできないだろう。

9割以上もお得に……

 実際にどれだけお得になるのかこのスケジュールの16区間を普通運賃で購入した場合と比べてみた。全区間普通運賃の合計金額は503,700円。普通運賃のみでの計算なので単純比較はできないが、2泊3日の一人利用は42,000円となるため、実に92%引きにもなる。今回、FDA 2DAY/3DAY PASSの運賃はホテル代も含まれるので、更にお得感は増すことになる。  旅の目的は様々だ。目的地での観光、グルメなどを楽しむだけが旅ではない。移動そのものを楽しむことも目的となる。上空からの景色を楽しみ、機内でドリンクとスナックでティータイム。着いた空港で土産物を探したり、食事をしたり。展望デッキからの眺望も楽しめる。宿泊先では、土地の名物を食べるのも楽しみだ。もちろん、フライト数を少なくし、観光時間を多くとるのも自由だ。  FDAは4月15日出発までと決まっているこの商品の旅行期間を4月24日まで延長を計画しているという。その後も更に延長される可能性がある。コロナ禍で、旅客の移動が戻るにはまだまだ時間が掛かる。  航空各社からは、定期便以外での増収を目指し、今後も同様の楽しめてお得な航空券やツアーが発売される可能性が高い。コロナ禍の今だからこそ、通常の旅とは違う形のフライトを楽しんでみるのもいいかもしれない。<文/北島幸司>
航空会社勤務歴を活かし、雑誌やWEBメディアで航空や旅に関する連載コラムを執筆する航空ジャーナリスト。YouTube チャンネル「そらオヤジ組」のほか、ブログ「Avian Wing」も更新中。大阪府出身で航空ジャーナリスト協会に所属する。Facebook avian.wing instagram@kitajimaavianwing
1
2
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート