ライフ

1万円のウイスキーが25万円。投資対象としてみた「お酒」の商品価値とは

ヘネシーXOと百年の孤独

かつて響17年を常飲していた頃、ヘネシーXOと百年の孤独は勿体なくて封を切れなかった

ブランデーは?

 このようにウイスキーは以前と比べて、飲むハードルが高くなっているわけですが、その一方で、2006年頃と比較して、あまり値段が変わっていないのがブランデーであります。  ウイスキーもブランデーも、どちらも「高級品」という印象がありますが、実は2006年と今とでは、両者の価格帯は大きく異なります。  具体的には、2006年頃、ブランデーのほうがウイスキーよりも高かったわけですが、2021年現在では、ブランデーよりもウイスキーのほうが“遥かに高い”という状態へ変化しているのです。  先程のウイスキーと同じころの価格帯を私の記憶をもとにお伝えすると、 ・ヘネシーXO 約11000円 ・ヘネシーVSOP 約9000円 といったところでした。  ヘネシーXOとVSOPの価格があまり大きく離れていなかったのが興味深いですが、これらはいずれも、響17年などのウイスキーよりも高級という感覚がありました。  実際、当時私は、響17年を「2ヶ月ぐらいで空ける」といった感覚で飲んでいたわけですが、ヘネシーXOはそんな気軽に飲めないという感覚がありました。  友人が家に泊まりに来た際も、響17年よりもヘネシーのほうが「かなり喜ばれる」といった感覚もあり、いずれにしても、この時点ではウイスキーよりもブランデーのほうが高級という印象だったといえます。  さて、ここでヘネシーの2006年当時と現在の実勢価格を見てみましょう。 ・ヘネシーXO・・・約11000円⇒約15000円 ・ヘネシーVSOP・・・約9000円⇒約10000円  いずれも2006年頃より高くなっているものの、ウイスキーほどではありません。その結果、ウイスキーの人気銘柄よりも、今やヘネシーのほうが安いという状態に変化しているわけです。

結論

 そうなると、かつて憧れの高級酒だったブランデーの相対的な価値は、以前よりも身近になったといえるため、今飲むなら「ウイスキーではなくブランデー」となるわけです。  もちろん、今回紹介したお酒は『高級品』ですから、常用のお酒というわけではありません。ただ、「ここぞの1杯」というように、たまの贅沢というシーンにはうってつけだといえるわけで、そういった時こそ、かつてウイスキーよりも高級な印象だったブランデーがお得ということになるのです。  ですから、かつて響17年を常飲していた私は今、ここぞの1杯に何を飲んでいるかというと、ブランデーであるのです。  最近のお気に入りは、カミュのボルドリーですが、VSOPが約7000円、XOが14000円程度で購入可能です。  ですから、私は「今こそブランデーが飲み時である」と思うのです。 文/斉藤由貴生
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

1
2
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート