更新日:2021年05月21日 21:01
仕事

出世を見限った3人の会社員が「嫉妬も未練もゼロ」と語る理由

早々に出世を諦め、ほどほどに暮らす

会社の辞めどき

岡田貴弘さん(仮名・53歳 大手インフラ)

岡田:異動の恐怖はさておき、ほどほどに暮らすのも案外いいものですよ。僕はマネジメントが苦手で30代から「出世はせずに現場にいたい」と上司に伝えてました。周りが出世していっても「会社と自分の生活を支えてくれる人」だと思うので嫉妬もしません(笑)。  若い頃に社会の基盤をつくる大きなプロジェクトで充実感も味わったし、バブル時期に入社したおかげで給料もさほど下がらず、家族と十分暮らせますし、ほどほどに仕事をして、19時以降は趣味の日本酒を飲んで日々楽しんでます。 杉本:「会社と自分の生活を支えてくれる人」っていいですね(笑)。そこそこの仕事でいいというのも同意です。同僚と協力して社長のやり方を変えようと頑張ったんですけど、僕より後に入社した元有名企業の役員ですら説得できなかったのを見て、あ~これ以上は時間の無駄だと悟りました。  結局、子供がまだ小さいこともあって、やりがいも見えなくなって評価もされない残業を続けるより、子育てに理解があってリモート中心で働ける会社に転職したんです。

アーリーリタイアを目指して粛々と働く

会社の辞めどき

遠藤 慶さん(仮名・44歳 メーカー)

岡田:出世という鼻の先のニンジンに人生を振り回されるのは疲れるし、管理職になってギスギスした生活もしたくない。  今の生活はプレッシャーもないので、目の前の仕事に集中すると決めて出世を見限ったのは、我ながら良い判断だったと思います。 遠藤:わかります。僕はコミュ力がないので、出世して人間関係が増えるのも嫌ですし、出世への未練は同じくゼロですね。  でも異動願を塩漬けにされた恨みは忘れられないから、会社のために頑張ろうという気持ちもゼロ。あと1000万円ちょっと貯まってアーリーリタイアができるまで、目の前の仕事を粛々と続けます。 <取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/長谷英史 モデル/多田無情 中村 敦>
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