ニュース

ビットコインはなぜ大暴落したのか?1日で資産が数億円減少した投資家も

イーロン・マスクの影響力の大きさ

ビットコイン 金融ライターの高城泰氏もこの発言の影響力に言及する。 「法定通貨と比較してBTCの環境負荷が圧倒的に小さいことを示すリポートはいくつもありますが、影響力の大きさを考えると、マスク氏の発言でBTC投資を控える企業が現れてもおかしくありません。環境・社会・ガバナンスに対して積極的に取り組む企業を評価するESG投資が全盛のため、機関投資家などから敬遠されるリスクが出てくるからです。  一方で、個人投資家もマスク氏の発言に対して非常に敏感。実際、マスク氏がSNS上で買い煽ったドージコインという柴犬のロゴで有名な仮想通貨は、年初から5か月で150倍にまで値上がりしました。  ただ、多くの人がBTCやETHなどを証拠金にして、ドージをはじめとした“草コイン”と呼ばれる値動きの軽い仮想通貨に投資してきた。BTCと草コインの値上がり益をダブルで享受してきたのです。  当然、相場が逆回転すれば二重の損失に見舞われることになる。だから、一気に資産の大半を失う投資家が続出して、マスク氏に恨み節をぶつけるツイートが溢れたのです……」 ビットコイン

3万ドルを当面の下値に長期の上昇トレンド継続?

 5月19日に一時3万ドルまで急落したのち、3万8000ドル前後で揉み合いを続けているビットコイン。果たして、底を打ったのか? 「暴落局面で瞬間的につけた3万ドルは、マスク氏がSNS上でBTCに言及し始めた頃の水準。マスク氏の発言に乗じてBTCを買った人たちの損益分岐点でもあります。これを割り込まずに急反発したことを考えれば下値は堅そう。  中国が仮想通貨規制を強化するという悪材料も飛び出しましたが、暴落著直後にも米銀大手ウェルス・ファーゴの子会社がBTC投資を積極化するとのリポートが発表されたり、米国でのビットコインETF上場観測もくすぶるなど買い材料もある。  テーパリングが本格化すると再び調整が入るでしょうが、長期的な上昇トレンドに変わりはなく、年内の高値更新もありうると予想しています」(松田氏)
次のページ
有名女優の結婚報道があると株や仮想通貨が暴落しやすい!?
1
2
3
週刊SPA!6/1号(5/25発売)

表紙の人/ 白石聖

電子雑誌版も発売中!
詳細・購入はこちらから
※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める!
おすすめ記事