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韓国に追い抜かれる日本。平均賃金や一人当たり実質GDPも…韓国人の本音は?

物価の上昇で貧富の格差が拡大する韓国

しかし、一方で日韓逆転を実感できないという声も。 「コロナ禍以降、世界中の経済がマヒした状況なので単純比較は難しい。実生活では日本との経済逆転は感じにくい」(会社員・40代前半・男性) 「物価水準や流通する商品のクオリティ、消費水準は日本に近づいていると思う。ただ、不動産価格や雇用の柔軟性など、韓国は急速に欧州先進国に近づきつつあり、貧富の差がさらに拡大するのではと国民の大多数が危機感を抱いています」(前出・Cさん) 「若い人は一生懸命働いてもお金が貯められず、就活に失敗し、非正規の道に進むことも多い。非正規雇用労働者の割合はどんどん増えているのに、生活コストは右肩上がり。この状況は改善されない。競争社会という意味では韓国は日本より熾烈です」(大学生・20代前半・男性) 韓国の格差社会は日本以上といわれており、数年前には「ヘル朝鮮」という言葉がはやったことも。不動産価格や物価の急激な上昇により、成長を実感しにくい国民も少なくないようだ。

他の先進国や新興国に追い越されるのも時間の問題

日韓の経済逆転について専門家はどう見るか。経済評論家・加谷珪一氏は言う。 「日韓の逆転が象徴的に捉えられていますが、他の先進国や新興国にも追い越される、もしくは差が縮まるのは時間の問題です。最大の原因は輸出額の低下とデジタル化の遅れ。特に後者は致命的で、’90年代後半から他の先進国のデジタル投資額が官民合わせて2~3倍になっているのに、日本はずっと横ばい。結果、企業の国際競争力が低下しています。デジタル化はインフラ整備よりも容易で即効性がある。ペースを上げて取り組むべきです」  今回の韓国取材で興味深かったことは、「日本に勝った!」とナショナリズム丸出しの意見がほぼなかったこと。むしろ多くの韓国人は自省気味かつ冷静に現実を分析していた。「韓国に学べ!」と言わないまでも、先入観を捨て隣国の意見に耳を傾けてみれば、そこに日本経済の復活へのヒントが隠されているかもしれない。
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「若者の時代」の到来を日本だけが知らない
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