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高校中退して上京、“俳優”として売れず30代に。後悔は「履歴書に書けるキャリアがない」

 もしもあの時こうしていれば……。恋愛や結婚、就職、転職、金銭関係など、過去を振り返ってみれば、誰でも後悔のひとつやふたつはあるはずだ。やり直しはきかない。我々は“経験”から学び、今を生きねばならないのである。では、市井の人々が胸に抱える「人生最大の失敗・後悔」とは? そして、その出来事から得た教訓とは? 何かしら参考になる部分もあるかもしれない——。
俳優

写真はイメージです。以下同(Photo by Adobe Stock)

 多くの人が憧れる芸能界。自分の夢を叶えるために日々頑張っている人もいるだろう。しかし、芸能人として成功する人はごく僅かだといわれている。  川上健太さん(仮名・30代)は俳優になるべく高校を中退。上京したものの売れずに生活苦に陥った。地元に帰ることもできず、30代に突入し……。

「自分はカッコいい!」俳優になれると確信していた高校時代

 川上さんが、高校を中退してしまった当時について振り返る。 「県内有数の進学校に通っていたのですが、私は決して真面目な生徒ではなく、どちらかというとヤンチャでした」  登校しても勉強せず、友人と遊んでいるだけだった。そして、高校2年生のときに留年した。 「今後どうするべきか考えて。自分のルックスには自信があったんです。周りからも『将来は俳優にでもなれば?』なんてチヤホヤされていたこともあって、本当に俳優になれると思ってしまったんです」

高校を中退して上京、事務所に所属したが「仕事はエキストラ」

 留年しても1年遅れで高校を卒業するか、中退して芸能界を目指すのか。悩んだ末に川上さんは決断した。 「私は、芸能界を目指す選択をしました」  しかし、芸能界で成功するという夢は簡単には叶わなかった。 「上京したての頃はやる気もあり、事務所にも所属することができたので、すぐにデビューできると考えていました。でも、レッスンやオーディションの日々で、たまにもらえる仕事はエキストラに毛が生えたような役。私は、どんどんやる気を失くしていきました」
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結局は嫌なことから逃げていた
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2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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