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土地の売買で700万の大損も…。正直“じゃない”不動産屋の実態

大家と住民が揉めるのも不動産屋はしらんぷり

 また「聞いていた話と違う」と住民とのトラブルに発展することもあったという。 「不動産屋は入居者にも大家にも、良い面ばかり伝えて悪い面はなるべく隠す。お互い『そんな話聞いていない』とトラブルに発展することもあります。でもそんなとき、不動産屋は出てきてくれないんです。基本的に契約を結ぶまでが仕事なので。不動産屋が『伝えているかどうか』でトラブルになることも多いのに、事の発端の当人は出てきてくれない。それはもう大変ですよ」  その後、住民とのトラブルで疲れ果てたKさんは、不動産会社との付き合い方を見直したという。 「今までは、一部屋一部屋、空き部屋が出るたびにいろいろな不動産屋と関わってきましたが、一棟まるまる一つの会社に委託することにしました。お互いの立場に良い顔しかしない仲介役がいるから面倒なのかなって。面倒ごともひっくるめて、まるまる管理してもらうことにしたんです。不動産屋のやりやすいようにやってもらうことに不安がないわけではありませんが、住民とのトラブルとは無縁になったので、ストレスからは解放されました」  

自分の目で判断する知識と審美眼が必要

 こういったトラブルの当事者としては、マイナス点を話してくれない不動産屋に対して「騙された」と感じてしまうかもしれない。しかし、資本主義社会において、不動産屋も当たり前のことをしているとも考えられる。利益や収益のために、会社側に不利になることを伝えないのは、不動産屋に限らずどんな業種の営業でもあり得ることだろう。正直に話してくれない不動産屋を責めるのではなく、口のうまい不動産屋を信じすぎず、自分の目で判断する知識と鑑識力が必要である。 取材・文/みなもとひかる
お酒は飲めなくてもおつまみ大好き。趣味はゴルフ・筋トレ・パチンコ・神頼みの自称清楚系純情女子ライター。長所は諦めが悪いこと。「なせばなる」「なんとかなる」をモットーに、何事にも全力で取り組みます!  Twitter:@minnapikapika
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