「“他人の夢を全力で否定できる人”こそ実は優しい」と経営者が考えるワケ
無事にスタートを切った「リアル〜真実を追う180日〜」。女優・中村祐美子が会社を設立し、どのように事業が伸びていくか、または倒産してしまうのかを追う番組ですが、こうしたコンセプトの番組に対しては「ヤラセじゃないの?」「結論が決まっているのじゃないの?」という声が必ず聞こえてきます。
しかし、結論からいうと、“ほぼガチ”のリアルです。“ほぼ“と表現したのは、テレビなのでカメラの前での表情などはそりゃ多少は存在してしまいますし、テレビとして成立させるために守らないといけないルールも遵守しないと今の世の中、本当に大変……。
前回の記事でも述べた通り、当番組のチーフプロデューサーを務めている僕自身も経営者と投資家は経験済みです。いや、むしろ現役。事業としてはPRの戦略企画、テレビCMの企画や出稿、アパレルの企画生産などの経営と出資を行っています。規模としては年商10億~20億円前後の企業が中心です。
何が言いたいのかと申しますと、決して自慢でも蔑むのでもなく、会社設立や事業設立、黒字化に関しては余裕であり、“ヤラセ“で番組と中村の会社を一定の成果に導くことはできてしまいます。しかし、そんな台本通りに進む番組はリアルでもなんでもなく、全然面白くもないのでやりません。
もちろん助けを求められた分に関してのアドバイスは実施しますが、最初の段階でのアドバイスは一方通行になりがちです。むしろ「いろんなアドバイスを聞いて混乱する」という経験が大事だと思っています。
そこで、第2話では「混乱させるプロ」でもある川瀬翔社長に登場してもらいました。
僕は川瀬社長のことを「大明神」と呼び、それを何とか浸透させたいと一人で尽力しています。なぜ「大明神」かというと、一つの質問に対する回答で、まぁ喋る喋る(笑)。
彼自身、「しゃべくり社長」の名前でYoutubeでも活動していまして、喋り倒すだけで登録者数1万人を一瞬で超えています。
話を戻しましょう。彼が「混乱させるプロ」である由縁は、遠慮なく人の夢や希望を否定するからです。
番組内でも中村の夢や希望を「そんなんで、会社がうまくいくわけがない」と一刀両断。それこそ夢と希望に満ちた起業家にとってはすべてのワクワクが打ち砕かれるわけであり、混乱という言葉よりもはるかに大きなダメージを追うかもしれません。
そんな川瀬大明神に対して、普通の番組制作者なら「ちょっとやりすぎだ」とか「本人のイメージが悪くなるのでは」と柔らかくすることを求めると思います。でも、厳しい表現をする川瀬大明神のことを「優しいなぁ」と僕は心から実感しました。
ヤラセをしても、なにも面白くない
他人の夢を一刀両断できる人は「優しい」
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