スポーツ

これは職業病? 元ガールズケイリン女王が運転中に気になること

思わず出てしまう競輪用語

 そして日常会話において、つい出てしまう用語についても競輪選手ならではのクセがあるようです。これはどの業界にも共通する職業病と言えますが、競輪用語は日常でも使い勝手が良く、さまざまな場面で思わず出てしまうことがあるんだとか。 「普通の友達と一緒にいたときに、思わず競輪用語が出てしまうことがあります。例えば『バックを踏む(※1)』とか普通言わないと思うんですけど、車を運転していて前の車がブレーキを踏んだときに『前の車がバック踏んだから詰まっちゃったね……』と言ってしまったことがありました。他にもママチャリに乗ってて、急に前を横切った人がいた時に『いまハスリそう(※2)だった』と言ってしまったり。友達から『え?』と言われて、競輪用語を使ってしまっていたことに気付くことも結構あるんですよね……笑」 ※1 バックを踏む……スピードを落とすこと。競輪用の自転車にはブレーキがついていないため、ペダルを逆回転させるようなイメージでスピードを落とすことから「ペダルを後ろに踏む」という意味で使われる。 ※2 ハスリそう……競走中に車輪同士が接触することを「ハウスする」と言い、選手間ではそれを略して「ハスる」と言っているとのこと。

ガッツポーズしがち

高木真備さん

2020年に伊東競輪場で行われた「ガールズコレクション」でも、しっかりとガッツポーズをしている高木真備さん 
提供:公益財団法人JKA

 そして高木さんが最後に話したのは、写真撮影の時のポーズについて。勝負の世界に生きてきた人ならではのポージングを今もしてしまうようです。 「引退した後も、写真撮る時ついガッツポーズをしてしまいます(笑)。そもそもポーズが少なかったんですよ。自転車持ってる時は構えるか上げるかのほぼ2択で、自転車ない時はガッツポーズばっかりでした。友達と写真撮るとなってガッツポーズって意味わかんないですよね(笑)」  高木さんは現役を退いた後、競輪場などで開催されている数多くのイベントに参加しています。時間があれば写真撮影に応じてもらえる時もあるようなので、是非ともガッツポーズをするのか注目してみてはいかがでしょうか。  今回紹介した競輪選手の職業病には、選手だけでなく競輪ファンも「わかる!」と共感できることもあったかと思います。他の公営競技と異なり、人間の脚力が勝負を左右する世界だからこそ、選手の人間味が垣間見えると、より一層レースを楽しめるのではないでしょうか。 取材・文/セールス森田
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
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