更新日:2023年02月24日 10:07
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馬券スランプ時に試すべき「複勝転がし」。日本のオッズ方式に着目した戦略とは?

複勝は馬券対象馬の売上によってオッズが変動する

競馬

2022年大阪杯は複勝オッズ1.1〜1.1倍だったエフフォーリアが9着。3番人気のレイパパレの複勝は420円の好配当に。 
写真/橋本健

 こう考えると、複勝オッズに幅がある理由もよくわかります。3着までが的中になる複勝馬券では、馬券を買った馬以外の2頭によって、外れ馬券に投じられた額が変わってくるからです。  前出の未勝利戦の複勝売上は1億5463万7300円。そのうちの1億2636万5900円が、④カンフーダンスに投じられたもので、その結果、このレースの上位3頭の人気は次のようになっていました。 1番人気 ④カンフーダンス 1.0〜1.1倍 2番人気 ⑩メタマックス 1.1〜4.2倍 3番人気 ③クリーデンス 1.8〜12.7倍  外れ馬券に投じられた額は、④カンフーダンスが3着以内に入るか否かで大きく変わります。④カンフーダンスが3着以内なら、1億2636万5900円は的中となります。馬券内の残り2枠を⑩メタマックスと③クリーデンスが占めた場合、それぞれの複勝売上が1116万8500円と337万2300円なので、外れ馬券に投じられたお金は、1373万600円しかありません。  しかし、ひとたび④カンフーダンスが4着以下に沈むと、1億2636万5900円が払い戻しの原資に加わります。実際、このレースで④カンフーダンスは6着に敗れました。  同じ⑩メタマックスの複勝的中であっても、馬券内に④カンフーダンスが入っているオッズは左端の1.1倍になり、今回のように④カンフーダンスが馬券外に沈むと、右端に近い4.0倍というオッズになるのです。2着の③クリーデンスにいたっては、3番人気にもかかわらず複勝1160円という4桁配当でした。  複勝という馬券は、支持が集中している1番人気がいるとオッズの幅が大きくなるという特徴があるのです。

複勝の仕組みに着目した馬券術「魚谷複コロ術」

 この特徴に着目したのが、魚谷智也氏が考案した「魚谷複コロ術」です。 「魚谷複コロ術」とは2番人気または3番人気馬での複勝コロがしのこと。上位人気馬を選ぶことで的中率を担保しつつ、1番人気馬が沈んだ際には望外の高配当を得られる可能性があるため、爆発力も兼備しています。  意識的に配当の跳ね上がりを狙っているため、圧倒的な1番人気馬が存在しているレースをコロがし対象と選んでいることが多く、先の小倉3Rもしっかり仕留めていました。
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馬券でスランプに陥った際に「魚谷複コロ術」が有効となる3つの理由
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馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。
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