「東京は上には上が無限にいる残酷な世界」タワマン文学の先駆者が描く“勝ち組”の苦悩
次作のテーマは「お受験」
あかい:所得の階層問わず、子育て中の30~50代あたりには突き刺さりそうな話ですよね。
窓際:言い方あれですけど、タワマンに住んでる人たちってTwitterでイキりがちじゃないですか(笑)。
世間的に勝ち組ではあるんですけど、実際に中に住んでる人たちが100%満足してるかというと、全然そうではない。上には上がいるし、自分のキャリアの限界値が見えてるサラリーマンもいる。
私の小説の主人公も40代で、自分の限界値が見えてるなか、残りの消化試合をどうするかと葛藤します。本人の心づもりとしては「まだまだこれからだ」と思いたい、とはいえ役員にはなれそうもない。
あと、医者の家族も登場するんですが、医者も医者なりに「子供にクリニックを継がせないといけない」という悩みがある。
結局金があって自由に見えても、彼らは彼らで自由じゃない。もがいてるみたいなところが、いわゆる上流っぽい人には共感するところもありそうだし、中流には溜飲を下げてもらえるポイントになってると思います。
あかい:世間の勝ち組に見える人たちも、実際には一筋縄ではなく、苦悩していると。
窓際:そういうのを、小説を通じて伝えたい。
あかい:気が早いですが、タワマン文学の第2弾の構想はあるんですか?
窓際:じつは2作目に着手しているんですけど、テーマは「お受験」です。
小学校受験って濃い世界が広がってて、めちゃくちゃおもしろい。今、一生懸命取材してます。今後も年1冊くらい、作品を書けたらいいなと。
あかい:金脈を掘り当てた的な……(笑)
窓際:東京に住む人の確執やマウンティングみたいな話は普遍的な需要があるなと感じてます。これまでもいろんな作家さんがいろんな切り口で書いてるし、自分自身もTwitter投稿がバズったときに「これはいけるな」と確信した。
麻布競馬場は僕よりちょっと若くて、7歳下のアラサーで独身アラサー特有のモヤモヤしたところが、彼の金脈なんですね。
なので僕は子育て世帯が抱える教育問題を掘っていこうかなと思っています。手持ちの武器で闘っていきますよ。
【作家 窓際三等兵】
@nekogal21
ツイッター発祥の「タワマン文学」先駆者。外山薫名義で初の長編『息が詰まるようなこの場所で』(KADOKAWA)を上梓
【不動産会社役員・投資家 DJあかい】
@DJakai2
不動産のエキスパート集団「全宅ツイ」に所属する不動産ブローカー。慶應義塾大学卒業。
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