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“昆虫食”は救世主か、それとも…「未来のために」という考え方がはらむ危険性

コオロギ食は救世主か、それとも…

 ここ日本で降って湧いたようなコオロギ食のニュースも、陰謀論や行政への不信で片付けず、より大きな視点から考える必要があるのかもしれません。  食糧危機は眼前に迫っており、その間にも環境破壊は進行している。救世主となり得るかもしれない昆虫食ではあるけれども、どこからともなく聞こえてきた掛け声ひとつで既存のシステムがあっという間に書き換えられてしまいそうな恐怖。  この違和感をかき消す論法として壮大なビジョンの“効果的利他主義”や“長期主義”が機能しているのだとすれば、やはりある程度は警戒しておいたほうがいいのだろうと思うのです。   文/石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。Twitter: @TakayukiIshigu4
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