更新日:2023年04月25日 20:11
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“絶対に落とせない選挙区”は維新に軍配。「自民圧勝」のはずが接戦になった理由

コロナ前に戻りつつあったのに…

今春の統一地方選は、コロナ禍が一服している状況から大規模な街頭演説が復活の兆しを見せ、前半戦では握手や写真撮影といった候補者・応援弁士と有権者の接触も見られるようになりました。 選挙戦の光景がコロナ前に戻りつつあった後半戦に起きたアクシデントにより、再び警戒は厳重になりました。そして、有権者と政治の距離ができてしまったのです。 警備上、有権者と政治家の距離が再び離れてしまうことは仕方がない措置かもしれません。しかし、政治家と有権者の物理的な距離が遠くなればなるほど、それに比例して有権者の政治的な関心が薄まります。 ただでさえ、現在も政治に無関心で投票所に足を運ぶ有権者は多くありません。さらに関心が薄まれば、選挙制度そのものが機能不全を起こします。それは、確実に政治の劣化を招きます。 暴力により政治を捻じ曲げることは、結果的に政治家と有権者の間に距離をつくることになり、それは人々を選挙から遠ざける効果しか生みません。断じて許される行為ではありません。 <文・撮影/小川裕夫>
フリーランスライター・カメラマン。1977年、静岡市生まれ。行政誌編集者を経てフリーに。首相官邸で実施される首相会見にはフリーランスで唯一のカメラマンとしても参加し、官邸への出入りは10年超。著書に『鉄道がつなぐ昭和100年史』(ビジネス社)、『渋沢栄一と鉄道』(天夢人)などがある Twitter:@ogawahiro
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