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“東大8年生”が断言する「間違いなく居心地がいい国」。治安は悪いかもしれないけど

治安は悪いけど居心地は良いメキシコ

 むしろ、日本ではいちばん多いタイプの「どちらにしても基本は平均寄り」みたいな人のほうが少ない印象すらある。それぞれの国の社会構造や教育の現状など、違いを生んでいる要因はさまざまだと思うが、そうした分析はひとまず置いておくとして、僕がこの節の最初に述べた「治安は悪いけど居心地は良いメキシコ」という言葉の選択には、おそらくこの人間の多様性の幅の違いが深く関係している。  一言でいえば、僕はメキシコでたくさんの「ありえないくらいの良い人」達に囲まれて暮らしていたのだった。  僕がお世話になったメキシコを含むラテンアメリカの人達はみんな、善良で人間味があって温かく、僕のような外国人が心配する以上に自国の政治腐敗や治安の悪さに嘆きと憤り(あるいは絶望とあきらめ)を抱えながらも、周囲の人達を大切にして、誠実かつ前向きに生きている人ばかりだった。  政府や行政といった「お上」の健全な機能が信用、信頼できないからこそ、困っている者同士は無条件に助け合おう、困った仲間は無条件に助けようという心意気をもった人達がたくさん存在する。

美しい魅力とパワーに溢れている国

メキシコ

メキシコのお祭り(写真:タカサカモト氏提供)

 それが僕の目に映るメキシコ、ラテンアメリカのリアルな姿だし、そういうステキな人達に囲まれて過ごすときのメキシコは、良い意味で自分が人間であることを思い出させてくれる、美しい魅力とパワーに溢れている。  なぜか俺らの国にやってきて、この国を好きだと語る、よくわからんけど、とりあえず確実に良い奴そうなこの日本人。絶対に寂しい思いをさせちゃいけないし、食べ物も人も文化も好きになってもらって、心から来てよかったと思ってもらおうじゃないか。  べつに、みんながいちいち言葉にして言うわけではないけれど、何かそういう感じの人情と心意気を、向こうで出会ったたくさんの人の眼差しや行動、具体的な手助けからひしひしと感じる日々だった。  友人との待ち合わせで一人広場に佇んでいたら、隣に居合わせたほろ酔いの青年が、「お前一人か、言葉はわかるのか? 大丈夫か?」とやたら心配してくれて、しまいには、「寝るところがないなら、いまから俺ん家に泊まりにこい」と真剣に申し出てくれたことがあった
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親戚一同の集まりに受け入れてくれた
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フットリンガル代表。1985年4月12日、鳥取県生まれ。東京大学文学部卒業。田舎から東大に進学後、人生に迷う。大学の恩師の助言で自分に素直に生きた結果、メキシコでタコス屋見習い、鳥取で学び場づくり、ブラジルの名門サッカークラブ広報、ネイマール選手の通訳などを経験。Twitter:@grantottorino Instagram:@takafotos

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東大8年生 自分時間の歩き方

自分の目で見て、自分の心で感じて、自分の頭で考える