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“東大8年生”が断言する「間違いなく居心地がいい国」。治安は悪いかもしれないけど

東日本大震災のニュースに泣き崩れたママ

 最終的に1年が経って帰国するときには、3人が支え合って暮らすその家のリビングで「この家の息子としての自覚と責任をもち、必ず定期的に帰省し顔を見せる」という手書きの誓約書にサインをさせられた。  カルラの話では、ママはその半年後に起こった東日本大震災のニュース映像を見たときに、僕も巻き込まれて亡くなったのでないかと案じて泣き崩れてしまったらしい。さらに、5年後に僕に息子が生まれて以降は、日本に可愛い孫がいると、あらゆる親戚や友人に自慢してくれているという。  なのに不肖の息子は、結局、あれから一度もメキシコに戻れておらず、完全に親不孝な状態になってしまっているので、さすがにそろそろ帰省せねばと思っている。何より孫の顔を見せにいかなきゃならない

素直に生きることを許してくれた

メキシコ

メキシコの夜景(写真:タカサカモト氏提供)

 たった1年だったけれど、実に濃密でかけがえのない時間だった。多くの優しい人達に幾度も抱きしめられ、たくさん愛してもらったことで、母を含む幾人かの近親者を亡くした喪失感のなかをさまよっていた当時の僕は、間違いなく救われたところがあった。  人間らしく素直な感情を表現することも思い出させてもらった。治安は悪いかもしれないけれど、人情と愛情に溢れた人間関係のなかで素直に生きることを許してくれたメキシコは、間違いなく居心地の良い国だった。 <TEXT/タカサカモト>
フットリンガル代表。1985年4月12日、鳥取県生まれ。東京大学文学部卒業。田舎から東大に進学後、人生に迷う。大学の恩師の助言で自分に素直に生きた結果、メキシコでタコス屋見習い、鳥取で学び場づくり、ブラジルの名門サッカークラブ広報、ネイマール選手の通訳などを経験。Twitter:@grantottorino Instagram:@takafotos
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東大8年生 自分時間の歩き方

自分の目で見て、自分の心で感じて、自分の頭で考える