ライフ

「闇バイト後の人生」憧れた生活とは真逆、刑務所では“地獄”の日々

刑務所で待っている現実は、憧れた生活とは真逆

逮捕 地獄の筋トレ、自慰行為の強要、便器に浸かったメシや洗剤をかけられたお菓子を食べさせられる……。  これは26歳以下が収監される少年刑務所で今も行われている事実だ。憧れた煌びやかな生活は一変し、地獄の人生が待っていることを頭の中に刻み込んで欲しい。 「少刑はヤバいっすよ……」  少刑とは、“少年刑務所”の略で受刑者の間では当たり前のように使用される言葉。その少刑での出来事を、とある少年刑務所から島根あさひ社会復帰促進センターへ移送されてきた受刑者が私に語りだした。 「自分がいた少刑はハンパじゃなかったです。運動時間は筋トレ。一人が脱落したら、連帯責任でやり直し。地獄でした。いじめも凄かったっす。雑居房で顔以外殴る蹴るは普通にありましたし、ご飯に洗剤かけられたり、便器にご飯突っ込まれて食えって言われたり。休みの日に大便をずっと我慢させられる受刑者も……」  自慰行為を強要され、出した自分の精液を飲めなどと言われた受刑者もいたらしい。少刑では日常的にこんないじめが行われている。

地獄のような日々

 そして私が収監されていた刑務所でもいじめは起きていた。たとえば、次のようなものだ。  お菓子を取り上げられる。余暇時間中、点検拒否(※毎朝夜に行われる点検を拒否すると懲罰に処され現在の収容場所から強制的に飛ばされてしまう。規律違反なので当然仮釈放に響く)をしてここからいなくなれ、と永遠と詰められる。風呂に入らせない。食事を食べさせない。靴に水を入れられる。このような陰湿ないじめは日常茶飯事だった。  闇バイトをしたお金で、憧れた煌びやかな生活から一転。地獄を見ることになる。親や家族からも見放され、孤独になった受刑者もいる。私のように。  一人になって初めてわかったことがある。  犯罪に手を染める前の当たり前の生活が本当に幸せだったこと。家族がいるって幸せだったこと。分不相応な生活で見栄を張ろうとした自分が愚かだったこと。  しかし、後悔してもすでに手遅れだった。
次のページ
出所後の厳しい人生
1
2
3
おすすめ記事
ハッシュタグ