――自分でお酒を注げるのは、客側としても楽しめます。実際、どのような仕組みで提供しているのでしょう？ 金谷：構造はシンプルで、テーブル下にサーバーを忍ばせて注ぎ口を卓上に出しているだけです。レモンサワーの樽はテーブル下にあり、炭酸ガスを全席にホースで繋いでいます。飲食店のキッチンにあるサーバーを、客席に設置しているイメージです。 ――各卓にサーバーを設置していると、メンテナンスが大変そうです。 金谷：たしかに、苦労はあります。一般的な飲食店では、キッチンに2～3台が限界だと思いますが、ときわ亭の店舗では平均20～30台のサーバーを設置しているので、掃除が大変です。本部で一定のルールを決めて、常にきれいな状態を保てるよう努力を重ねています。 ――レモンサワーを「60分550円（税込）」で飲み放題できるのは、格安の印象。企業努力は？ 金谷：レモンサワーだけではなく、他の飲み物や料理も含めてトータルの商品設計でまかなえるように工夫しています。店舗全体の売上げを考えると、一定の客単価に達しないと原価に見合わないんです。ときわ亭の事業形態で営業するとなると、小規模では難しいため、弊社では25～26坪で15～16卓を配置できる立地の店舗を選び、月の売上げ目標を700～800万円に設定しています。 レモンサワーは呼び水としての商品で、最初の60分に加えて330円（税込）で30分の延長ができますから、最長90分制でホルモンなどのフードも注文してもらい、客単価3000円ほどに収まるような商品設計にしています。