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非正規率は民間企業より高いケースも「手取り月20万円未満」非正規公務員の苦境

民間企業より多い公務員の非正規率

 公務員の非正規化は彼らだけの話ではない。2020年度の調査によると、地方公務員の非正規職員は112万5746人となり、全体の29%となる。そのうえ、市区町村の地方公務員のうち、40%は非正規職員。民間企業の非正規率の36%(20年、総務省労働力調査)より、高くなっている。  1990年代半ばから、公務員定数(=正規公務員数)の削減が進んだ。自治労の調査では、1994年に過去最多の328万人だった正規公務員は、2016年には274万人まで減少。減員を補うように、事務職員や教員、保育士、図書館職員が非正規となり、非正規公務員の職員数は23万人から64万人へと、約3倍に増加した。  また、地方公共団体で働く非正規の会計年度任用職員のうち、76.6%が女性となる。非正規の割合が高い職種は、図書館職員(73.3%)、給食調理員(69.8%)、保育士(56.9%)と続く。

時給を下げたり、パート扱いにしたり

非正規公務員

総務省統計局外観

 彼女らの職について総務省の職種別報酬額から推計年収を出してみると、図書館職員201万円、保育士223万円、給食調理員184万円となる。  国は待遇改善に乗り出し、2017年に地方公務員法を改正、2020年から年度ごとに雇用契約を結ぶ「会計年度任用制度」の運用を始め、賞与が出せるようにした。  しかし、とある行政の関係者は「時給を下げたり、パート扱いにしたりする自治体も多く、収入増にはなっていない」と内情を打ち明ける。
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女性冷遇も
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’79年、高知県生まれ。早稲田大学第二文学部卒。「THE JOURNAL」「週刊朝日」編集部などを経て、現在はフリーランス記者

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