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「アメリカも自衛隊も助けてくれない」石垣駐屯地に反対する86歳の確信

中国脅威論とアメリカ従属一辺倒の危うさ

――若者たちに運動の真意は伝わりますか? 山里:「島に戦場ができ、軍事化されるけど、軍隊は住民を守らない」ということを訴えても、戦争を知らない世代の皆さんにはそれがストレートに伝わらない。どうすれば伝わるんだろうかと悩んでいます。ジレンマですね。 ――新聞を見たら、沖縄県民の8割が「中国が脅威だ」と書いてありました。それについては? 山里:中国が怖いからということで、アメリカを頼りにしている。一方でそのアメリカが日本をどう見ているか。「有事のときはアメリカが助けてくれる」と思って楽観視している人もいるでしょうけど、果たしてそうでしょうか。むしろアメリカに頼る方が危険なんじゃないのって問いたくなります。米軍は、太平洋戦争が終わったその日から次の戦争を考えて、準備を着々と進めている。石垣に駐屯地ができたのもその流れでのことだと思っています。

自衛隊がいれば助けてくれるなんて甘い

――台湾有事については? 山里:自衛隊の先の先まで情報が行き渡っている。知らないのは国民。どこで火ぶたを切るとかね。沖縄みたいに基地をあちこちに作り続けて何十年もやってきた。そういう状況で、石垣に基地ができた。直接戦闘行為がなくても、基地があるというだけで、特に女子供、弱い立場の人たちが、戦闘以外のところでの被害を受けることがけっこうある。そうしたことを考えるだけでも耐えられない。  でも自衛隊がいると助けてくれるという甘い認識がだんだん深まったり高まったりしてきていて、私のような考えの人は、少ないのではないかなと思う。
石垣駐屯地の正門

石垣駐屯地の正門

――戦争が近づいていると感じますか? 山里:PAC3が来てから特にそう感じます。迷彩服を着た人たちが街を歩いているのを目の当たりにしますし。「中国だけが脅威ではないでしょ」と言いたいです。 ――自衛隊のことでの周りと意見が合わなかったり、言いづらかったりは? 山里:個人的にはないです。顔を出してくれって毎回やってるぐらいだから、もうそういうのは関係ない。必要に応じて堂々と言ってますから。 ――今後は、どうやって活動していきますか? 山里:今は集まってくれてもせいぜい百人前後。運動に参加する人たちを増やしたい。みんなが来やすい状況作りを工夫する。例えば、文化的なイベントなども取り組んで盛り上げられたらと思います。そうして共に先の戦争を顧みて明日の平和への祈りを込め行動を続けていきたいです。 ――ありがとうございました。 ==============  山里さんは自身の体験に加え、ひめゆり部隊の生還者である恩師から悲惨な体験を多感な時期に聞いた。それが彼女を形成していること。ブレなく反対運動を続けられる原動力になっているのだ。これからもお元気で。  平和を希求する気持ちにおいては僕も変わらない。 <取材・文・撮影/西牟田靖>
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