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中国を抑止?自衛隊駐屯地ができた石垣島で、島民の賛否を聞いた

基地のそばの農園と石垣市市街の温度差

 石垣駐屯地を見に行った帰り、手前にあるパイナップル畑の一角の十字路に、パイナップルジュースを飲ませてくれるお店をみつけたので入ってみた。ジョッキ一杯、砂糖の入っていない天然の甘さと適度な酸っぱさがたまらない。60代と思しき、店のおばさんに感想を言った。 「このパインジュース、新鮮で最高に美味しいです」  すると店主のおばさんは誇るように言った。 「1000%の美味しさでしょ」と。  ところが、基地のことに話が及ぶと、表情は険しくなった。 「このあたりは反対だけど、市内は賛成と、割れたのよ。守ってくれるからってことで、市内の人たちは賛成してるけど、実際、守ってくれるはずがないわ」  自衛隊のことを厳しく断じたおばさんの言葉に驚いていると、彼女は続けた。 「オジーオバーは日本兵に殺されたりして、怖いのを知っている。そういうのを小さい頃から聞いてきたのよ。それに基地があれば狙われる。中国に本当に勝とうと思ってるのかしら。いきなり撃ってこられたらどうするの」  彼女の真剣な言葉に僕は黙ってうなずいた。

“国のすることは変えられない” 賛成派にも複雑な思いが

 石垣市街に戻る。借りたバイク屋でバイクを返すときに基地の賛否について聞いてみた。 「まつりごとは私たちのような下々の者にはわかりません。考えがあってもどうすることもできませんし」(60代、バイク屋女将)  このように口をつぐむ人がいる一方、年末に借りたバイク屋の店員はもっと率直な言い方をした。 「関心は高いですよ。台湾有事が心配だから基地あってもいいよねって、みんなそんな感じ」(20代、バイク屋店員)  また、八重山そばの主人もざっくばらんに答えてくれた。 「国のすることは変えられんさ。災害のとき助けてくれるし。まあワシ自身は賛成」(70代、そば屋)  パイナップル農場の主人がいうとおり、駐屯地の間近は反対、市街地は普段と変わりなく、どちらかというと賛成派が多い印象だった。ただし、バイク屋の女将が言った通り、国のやることについて、わからないという態度を示すことで、身をまもろうという人も少なくないだろう。狭い島だけに、意見をはっきり言わないことが、人間関係の維持に欠かせないという面もあるのだろう。  次回は、賛成派、反対派と詳しく聞いていくつもりだ。 <取材・文・撮影/西牟田靖>
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